相手の立場に立って考える10個の方法!

今回は、相手の気持ちに立って考える方法について、お話します。

人間関係の非常に重要な要素の一つとして、相手の気持ちを汲み取る事が挙げられます。他者の立場に立ち、同じ目線で話す事が出来れば、人間関係はより円滑になります。

しかし、相手の所作から様々な事を読み取り、それを自身で理解する事は中々難しいことです。相手の立場に立って話すことが苦手で、人間関係で苦労している方は、是非以下の方法を試してみて下さい。

相手の立場に立って考える10個の方法!

相手の全体を見るようにすること

相手の全体を見る

例えばあなたが、誰かに注意されたり、責めらたりした時に、どうしてその部分しか見ないんだろう、ピンポイントで判断して、自分という全体を見てくれないのだろうと、疑問に思ったことが一度はあるのではないでしょうか。

人は必ずある一点ではなく、全体を知って欲しいと願っています。その為、相手の背景や境遇など、全体を見るようにしてから接する事は、相手の立場に立って考えるためには、有効な方法です。他者の全体を理解する事は、かなり長い時間を要し、難しく感じるかもしれませんが、コツはあります。

そのコツは、良い意味でその人の能力を見ること、そして自分と違う考えや価値観に出会った時でも、それを受け入れる柔軟な心を持つことです。前者は、特に仕事の人間関係において重要なコツであり、相手の外見の特徴ではなく、単純にその人の秀でている能力に着目する方法です。

マイナスな点ばかり見てしまっては、どうしても相手の評価を低くしがちで、その人の全体を見るまでに至れません。能力には相手の人となりが出るものなので、注意してみてみましょう。おちょこちょいな人で能力が低いと判断した場合でも、よく見ると他に素晴らしい能力を持っているかも知れません。

後者については、人間関係全体において重要な事です。あまりにも自分と違うからと偏見を持ったり、頑固にならず、まず受け入れる心を持って臨んでみましょう。寛容な心は、相手の立場に立って考える為のはじめの一歩となります!

相手を自分に置き換えて考えてみる

相手を自分に置き換えて考えてみる

相手の立場に立って考えるコツは、ズバリ、自分自身を当事者として考えてみることです。

色々な場面を簡略化すると、自分と相手、第三者という構図が出来ます。この場合、まず自分自身の考えを思い浮かべた上で、次に相手はどのように考えているのか推察します。同じ痛みや、価値観を共有できるかどうか、深いところまで考えてみましょう。

この時に大事な点が、冷静さを失わない事と、中立の立場で物事を見ることです。それでも、お互いに折り合いがつかないのであれば、今度は自分と相手の意見を除いて、第三者の立場になって客観的に物事を捉えれるかどうか考えます。

これは、三点方式と呼ばれており、対人関係以外にも、様々な角度から物事を把握することに適した方法です。慣れれば自然と出来る様になる為、相手の立場に立って物事を考える事が苦手な方は是非試してみて下さい!

相手の良いところ、悪いところ、残念で惜しいところを探る

相手の気持ちを推し量る事が苦手な方で、どうしても相手の立場に立つ事が難しいと感じている人は、「相手の良いところ」「悪いところ」「残念で惜しいところ」の3点に絞って考えてみましょう。

やや上から目線な考え方のようにも思えますが、相手を客観的に見る上で、ポジティブな点、ネガティブな点、そして、頑張ればポジティブになる点を把握する事は、非常に重要です。相手の良い点さえ分かれば、それを褒める事は容易であり、また残念で惜しい点が把握できれば、イライラせずに根気よく話す気になります。

他者に対して厳しい人は、どうしても上記3点の内、偏った見方をしがちですが、この方法を用いる場合は、必ず相手の事をフラットに見て、どの項目もなるべく均等になるように心掛けて下さい。自分と同じ立場や考えの人など、本当にごく少数です。そのことを念頭において、もう一度相手を見てみましょう。きっと違った見方が出来るはずです。

自分が嫌だと思う事は相手にしない

自分が嫌だと思う事は相手にしない

基本的な事ですが、相手の立場に立って物事を考える場合、まず、自分が嫌だと思う事は、必ず相手にしないようにしましょう。自身が嫌悪感を持つ事柄は、大抵の場合、相手も嫌と思う場合が多いです。

しかし、自分が良かれと思ってやった事が、相手にとっては迷惑に感じる事は、往々にしてあります。その為、あくまで、「自分が嫌だと思う事をしない。」という考えに留め、相手に過干渉をしない事が重要です。

人との距離の取り方は、非常に難しいですが、自分が嫌だと思う事はしないというこの方法は、指針が自分自身にある為、一番取り入れやすい方法の一つです。無理して相手の立場に立つ前に、まずその行動について、自分自身がされたら嫌かどうかを、一度考えてみる癖をつけてみましょう。

相槌を打ち相手の目を見て最後まで話を聞く

相槌を打ち相手の目を見て最後まで話を聞く

この方法は、相手の立場に立って話を聞いていると思わせるテクニックの一つです。

相手が話したいことを、時折相槌打ちつつ、相手の目を見て最期まで聞いてみましょう。その上で、相手の言い分に対して、多少のフォローを入れる様にして下さい。たったそれだけの事ですが、大抵の場合、相手は自身の立場に立って真剣に話を聞いてもらえたと感じ、満足してもらえます。

基本的に、人は自身の話を真剣に聞いてくれる人に好意を示します。そして好意を持たれる事は、良好な人間関係の第一歩となります。相手の立場に立って考える術を身に着けても、相手が自分に不信感を持っていては良い関係は築けません。まずは、じっくり相手の話を聞き、しっかりと相槌を打ち、信頼を得てみましょう。

あまりにやり過ぎると、愚痴を聞く専任的なポジションになったりします・・。

相手を自分の一番の大切な人に置き換えてみる

相手を自分の一番の大切な人に置き換えてみる

例えどんなに相手の立場に立って考えてみても、相手の真意が完全に掴めるわけではありません。相手が何を考えているのかを、表情や声色などの限定的な情報から推察するしかありません。

しかし、相手に共感する事で、より相手の立場に立った考え方が出来る様になります。具体的に言えば、相手を自分の一番大切な人に置き換えてみることです。それはパートナーでも良いですし、親でも良いでしょう。

もし自分のパートナーがこのような目に遭っていたら、どう助けてあげられるだろう。喧嘩していたらどのように和解できるだろうと、大切な人が相手であれば、より真剣に考えるはずです。漠然と考えるよりも、自分の大切な誰かに置き換えることで、像はより具体化し、相手の立場に立って考えられるようになります。

これにより、困っている時は何が必要か、より的確に提示することが出来ますし、対立関係にある場合は問題解決の糸口が掴めます。また、共感する気持ちが強いほど、コミュニケーションがよりスムーズになり、人間関係も穏やかになるでしょう。

自分自身の想像力を育てる

相手の立場に立って物事が考えられないという状況は、自我が強すぎて、自分の小さな世界の中で物事を判断している状況に陥ってしまっている場合があります。つまり、相手の立場に立って考えられない人の特徴として、想像力が欠如しているということが挙げられます。

想像力が欠けているがために、相手の気持ちを想像出来ない、つまり、相手の心が読み取れないのです。その為、自分の考えが正しいと勘違いしてしまいます。このような傾向が強い方は、まずは自身の想像力を鍛えましょう。

想像力を育てる簡単な方法は、詩や俳句、小説を読むことです。難しい心理学を学ぶより、これらの書物は人の心を細かく描写しており、ハードルも低く、学びやすいです。登場人物や作者がどのような意図を持っているのか推察しながら読み進めていくと、より想像力が鍛えられます。

また、相手の些細な行動も、大事なシグナルを発していることが多くあります。例えば、不安な気持ちの時は、自然に髪の毛を触ってしまうのも、その一つです。自我が強すぎると、このような相手の細かな行動に気が回らなくなるので、常に平常心を保つことも大事なポイントの一つです。

思いやりを持ち慎重さも忘れないこと

思いやり

思いやりの心を持つことは、相手の立場に立って物事を考える上で、まず必要となる事です。

相手の心が分からないからと、土足でガツガツいく事は、余計に相手との距離を遠ざけてしまいます。相手を敬い、思いやりの心を持って接する事を心掛けてみましょう。思いやりを持つためには、日頃の生活習慣に気を付ける必要性があります。他者だけでなく、物や動物に対しても感謝の心を持ち、真摯に向き合う癖をつける事をおすすめします。

また、思いやりの心を持って、良かれと思ってとった行動も、相手にとっては逆効果になる事もありえます。その為、慎重さも忘れない事も、大事なコツの一つです。どうしても相手の気持ちが分からない時は、一旦立ち止まってみて左、右を確認するように、慎重に進めてみると、きっと良い方向に人間関係が動きます!

まずは相手の言い分を聞く

相手の立場に立って考える場合は、まずは相手の言い分にしっかりと耳を傾けてみましょう。

具体的な方法は、相手の話を傾聴し、今の状況、発言等をくみ取る事です。ここで重要な点として、「自分と違う意見だから、全く聞く耳を持たない。」という固い思考を止める必要があります。相手が自分と何かしらの意見が違うのは当然であり、自分と違う意見は受け入れないという姿勢では、とても相手の立場に立って考えることなど出来ません。

自分では考えていない思惑や真意が相手にはあります。それを理解し、相手が何をしたいのかということを自分なりに考えていく事が大事です。時として、相手の言いたい事がパッと理解できない時や、自分と全く正反対の意見が来る時がありますが、そういう時は頭ごなしにその意見を否定せず、まずは相手の言い分を聞いてみましょう。

相手の話を聞き、どのような考えかを汲み取る事が出来る様になれば、相談や交渉事はスムーズにすすみます。

自身の過去の経験を活用する

人間は、自身が経験した以上のことを想像することは、非常に難しいです。しかし、裏を返せば、自身が経験した感情は、それを思い出せばリアルに想像できるという事です。

対人関係に悩み、相手の立場に立って考える事が苦手な方は、この自分自身の経験を上手く活用してみましょう。人は傷ついて初めて、その傷の痛みがどれほどのものかを知ります。辛い経験は避けられるものなら楽かも知れませんが、その経験があって初めて、同じ状況の人と、同じ目線、立場に立つことが出来ます。

自分が過去に同様の状況だった時に、どのような言葉をかけて欲しかったか、どうされたら救われたかを思い出してみましょう。そして、それを同じ境遇の人にしてあげましょう。今回記載した方法の中でも一番近く相手の立場に立って、相手が望む事が出来る方法です。

この方法は、より辛い経験を沢山していて、人生経験が方ほど、効果があります。苦しかった思い出というのは心に秘めておきたいものですが、うまく昇華して、相手の役に立てれば、それは本当にうれしく、価値がある事です!

相手の心はあくまで相手のものだという事を忘れずに!

相手の心や立場は、あくまで相手のもので、どんなに歩み寄り、想像したところで相手と同じ視点からは物事を見ることは出来ません。また、自分の心や立場も自分自身のもので、相手には全てを分かってもらえることはありえません。

相手の立場に立って考えたいという方は、まず上記の前提を肝に銘じておきましょう。上述した方法で、相手の気持ちを推察する事は出来ますが、その真意までは分かりません。

それは、あまりに冷たいのではないかと思われるかもしれませんが、「すべてを分かり合えないのはお互い様である。」という認識があると、過剰に期待したりすることもなくなり、人間関係が楽になります。

「あの人はきっと、こんなことは言われたら嫌だろうな。」など、相手の心や立場を考えて行動できるというのは、とても素晴らしいことです。しかし、それはあくまで「私はこう思った。」という気持ちであるということを、忘れないことが大切です。

その理由としては、ときに想像は、エゴの押し付けとなってしまう危険性があるからです。分かり得ない気持ちや複雑な感情というのを、勝手に理解した気にならないこと、一人で決めつけずに、常に考え続けることは、相手の心や立場を尊重するうえで、非常に重要な要素の一つです。

 

相手の立場に立って考える時役立つ3つの本

ここからはあなたが、相手の立場に立って物事を考えたいと感じる時に役立つ本を紹介していきます。たくさん本を買う必要はありません。いいな~と感じた本をぜひ1度ではなく2度・3度読み考え方を、自分に浸透させてください。

図解 相手の気持ちをきちんと<聞く>

聴くということを深く考えせてくれる1冊です。多くの図解や絵を用いて、相手の気持ちを理解する聞き方を教示してくれます。

「聞く」「聴く」「訊く」の違いについての解説は、意識していなかっただけに大きな衝撃をもたらしてくれました。相手の気持ちを汲み取るのが下手くそだと感じる人に、読んでもらいたい良著です。

人の気持ちがわかる人、わからない人~アドラー流 8つの感情整理術~

相手の気持ちに立つための実践的な本です。アドラーの考え方をもとに、人の立場に立って物事を考えるメリットや、具体的な方法を描かれています。

筆者自身が人間関係に悩んだ顛末も書かれているため、より親しみやすく取り入れやすくなっています。知識を取り入れるだけでなく、何度も読み返し1つでも多く実践したいと思える本です。

執事が教える 相手の気持ちを察する技術

ちょっとほっこりする自己啓発本です。人の気持ちを理解するスペシャリストである執事が、新米執事を教育しつつ「察する能力を養う方法」を披露してくれます。

興味本位で読んでも、意外な発見と笑いを運んでくれるので、堅苦しい本は苦手!という方はぜひこちらをおすすめします!

まとめ

ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

相手の立場に立って考える方法について、様々な角度から記載しました。人の心は十人十色であり、その真意を掴む事は上述した様に不可能に近いです。しかし、相手の立場に立てず、悩んでいる方が、本エントリーを読んで、何かヒントをつかめたのであれば、これ以上嬉しい事はありません。

本記事については、随時追記予定の為、時間があるときに再訪して頂ければ幸いです。

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