不信感を抱く理由と対処法!心の闇は取り除ける

不信感という言葉を聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?

「人への不信感」「社会、組織への不信感」「物への不信感」
信じられない、信じるに値するかどうか判断できない、という感情は、持っているととても不快で、重たいものです。

ここでは、その不信感がどこからきているのか、また、不信感を抱かずに済む方法や、どうすれば人に不信感を抱かせないようにできるか、ということも考えてきます。

不信感とは?

不信感には、次の3つの意味があります。

  1. 信義を守らないこと、君主に背くこと
  2. 信仰心のないこと信用しないこと、
  3. 信用できない気持ちがあること

この記事では主に③の、人を信用できないことについて考察していきます。

不信感を抱いてしまう原因や理由

人を信じられない状態になってしまうのには、主に5つの原因が考えられます。

原因①:ショッキングな出来事を経験した

それまでは比較的平穏に暮らしてきた、という人でも、何か大きなトラブルに巻き込まれて以来、他人を信用できなくなってしまう、というケースがあります。

「もう何も信じられない」と感じるのはとても辛く、孤独なものです。自分だけが暗闇に取り残されたような、恐怖と疎外感を伴うものでしょう。

恋人の裏切り。
金銭が絡む問題で騙された。

そんなショックなことを経験すれば、その後は誰にでも不信感を抱くようになってしまうのも当然と言えます。

疎外感や孤独感を打ち消し克服する20個の方法を紹介!

原因②:辛いことを数多く経験してきたから

幼いころから家庭環境に恵まれず、孤独を感じながら育った、というような場合も、「信じる」という気持ちを持ちにくい性格になる場合があるでしょう。

どんな人でも、まず「親」を信頼して育ちます。
それなのにその親が不在がちだったり、極端に厳しかったりして、愛情を実感できないまま大きくなると、その子の心には、「信頼できる人のモデルケース」が確立できません。
そのせいで、誰にでも不信感を抱くようになってしまうのです。

また、親との関係が良くないだけでなく、経済的な困窮を長く経験したり、いじめやDVを受けたりした経験もまた、人の心に「不信」の根を下ろします。
このように、辛いいくつもの経験が、人を信用できなくしていることもあるでしょう。

原因③:疑り深い性格のせい

元々の性格も不信感を持ってしまう原因となることがあります。

特に疑り深く、人の気持ちや行動の裏を読む癖があり、素直に意見を聞けない。何事においても、本当なのかどうか、常に気にしている。

そんな性格の人は、普通に生活しているだけでも精神的に消耗し、疲れることでしょう。

「疑う」ということ自体が悪いわけではないのですが、誰に対してもそうしてしまうと、最初から築くべき人間関係が、上手く構築できないことになってしまいます。

ですから「不信感を抱きやすい」と感じる人がいたら、それが自分の「疑い深い性格」に由来しているのではないかと考えてみる必要があるでしょう。

原因④:根底に性悪説がある

不信感を抱きやすい人の多くは、心の底に「人や物は、本来悪いものである」という「性悪説」を潜ませていることもあります。
何らかの理由でこの性悪説を持ち続けていることは、人生にストレスを増やし、抱えなくていい問題を自ら抱え込む原因にもなっています。

あなたは何を聞いても、誰に会っても「そんなこと信用できない」「それって本当なの?騙そうと思っているのでは?」と感じるでしょうか。

もし、そういった思考パターンに心当たりがあるのなら、「全てに悪い性質や感情があるはずだ」という「性悪説」に振り回されている自分にまず気づくことから始めなくてはいけません。

原因⑤:物事を正確に判断できていない

歴史的に見て、長く正しいと言われてきたことや、他の人が経験して「いいこと」と分かっている、そんなことにまで不信感を抱いてしまう人がいます。
それは物事を客観的に見ることができない、物事の正誤をきちんと判断できない、ということになるでしょう。

例えば、会社の先輩が教えてくれた仕事のやり方を、いちいち「えー?」「それでいいの?」と心で疑いながら聞いているならどうでしょうか。
人から学ぶ姿勢も感じられず、仕事がスムーズに進まないはずです。

これまでの会社の実績を信じ、それを伝えてくれている人を信用する。それが正しいことなのに、そこに必要ない疑問を差し挟んでいるのが「不信感」です。

こう考えると、「正しい判断力に欠けている」というのも、無駄な不信感を抱く原因と言えるでしょう。

不信感を抱いた時の対処法!

方法①: 「自分が一番正しい」という思い込みを捨てる

不信感を抱きやすい人というのは、「自分の決定が全てで、他に正解はない」と思っていることが多いものです。そういう人は、自分以外の意見に、耳を傾ける姿勢がないので、違った角度からみた報告を受けると、それを自分への攻撃のように感じ、不信感を募らせます。

例えば、あなたがある健康法を試しているとします。自分なりに情報を集め、色々と努力をしていますが、あまり効果が上がりません。
そこへ友人が、「それは○○したほうがいいらしいわよ」と別の意見を教えてくれました。
さてあなたなら、どんな反応をしますか?

「そんなこと嘘に決まってる!私が知っている話と違う!」
そう即決して、相手を信じないと決めつけてしまうでしょうか?

もし、「不信感を抱くクセをやめたい」とあなたが思っているならば、このように考えてください。

・この人は、私の努力を馬鹿にしているわけではない
・自分が集めた情報が、全て間違っているわけでははい
・この人が新しい意見を言ってくれたのは、私のためを思ってのことだ
・この人を少し信用して、意見の一部を受け入れて調べてみよう

このように、違う意見を持っている相手を敵視しないようにするのです。そして「自分だけが正しいという思い込み」をグッとこらえてみましょう。
そうすれば、自分と異なる考えを持つ人にも、最初から不信感を抱かずに済むはずですから。まずは、相手の立場に立って考える視点を育んでいきましょう。

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方法②: 相手の実力、本音を見極めるようにする

人と人の信頼関係に、「嘘」は暗い影を落とします。
嘘をつかれた、と思ってしまったら、もう二度とその人を信じることは出来ない。そう感じるのも当然です。

しかし、相手は本当に、あなたに嘘をついたのでしょうか?
あなたを傷つけるために、歪んだ答えを言ったのでしょうか。
本当にその人は、もう信用できない、嫌なひとですか?

もしかすると、そうではないのかもしれません。
努力してみたけれど、渋滞で、時間通りに到着できなかっただけ。
嫌われたくなくて見栄を張ったけれど、元々料理は苦手だっただけ。
そんな理由や本音があったのかもしれません。

こう考えれば、嘘と決めつける前に、理由を良く話し合うことが大切だと分かります。
そうすれば案外、「信用するか、しないか」などという大げさなことをいうまでもない、たわいもないことだった可能性もあるのです。

方法③: 期待しすぎない

誰かを信用できない、と感じた時というのは、相手が自分の思い通りの答えや行動を示さなかった時でしょう。

「今日中に終わらせる約束だったよね?」
「出来るって言ったから任せたのに、もう信用できない!」
という感じです。

ですが見方を変えればその状況は、あなたが相手に「過剰な期待をしていた」ともいえるのではありませんか?
信じられるかどうか、という問題ではなく、その結果があなたの望みに沿わなかっただけではないですか?

ですから何事にも、大きすぎる期待を抱かないようにしましょう。そうすれば人に不信感を抱いてしまう前に、もっと良好な関係を保つことができるはずです。

方法④: 辛い過去と決別する

ひとは、心にあるものしか表現できないものです。
愛情を受けてきた人は、人を愛することが出来ます。

それと同じように、人に信頼され、決定権をある程度任されてきた人は、他の人をも信用して受け入れることが容易でしょう。

では、自分にはそういう良い経験がない、という場合はどうすればいいでしょうか?
そうです、そんな人は、これから自分の力で「いいこと」を経験していけばいいのです。

裏切られた過去を引きずるのは、もうやめて新しく楽しい経験をして、それで辛い過去を「上書き」してください。
そうした努力をすることによって、あなたはまた、人を信頼できるようになっていきます。

ですから怖がらずに、沢山の人を愛し、大切に思い、その人たちと一緒の、賑やかで心地よい時間を過ごしてください。
そうすれば、その素敵な思い出が、あなたを徐々に、強い不信感から立ち直らせてくれます。

方法⑤: 信じると決めた人をもう詮索しない

ひとりの人を、繰り返し、信じたり疑ったり。
不信感の強い人は、そんな心の葛藤を常に持ち続けています。それはとても疲れることです。

家族やパートナー、友人、先生など、あなたには大切な人がいるでしょう。せめてその人たちのことは、「信じる」と決めてみませんか?

そうです、信用すると決めたなら、その人が何か不思議な行動をしたとしても、その信頼を保ちましょう。余計な詮索をしないで、少しの間忍耐して待つのです。
そうすれば適切なときに、必ずその行動の意味や理由がわかるはずです。

不安になった時は思い出してください。
信じるか信じないか、と絶えずこころを揺らしていては、大切な人との関係を損なうばかりだということを。この「疑わない強い心」を保つ努力が、今のあなたにはとても大切なのです。

方法⑥: 考えすぎるクセを改める

「この人の話は信用できるのか」
誰かと対する度に、そんな風にふと思ってしまう。こんなクセを直したいと思っているなら、あなたの考えすぎる思考パターンを調整する必要があります。

まず、大きなお金が絡む取引や、将来がかかった契約などでない限り、日常生活の中で「あなたを騙して得をする人というのは、それほどいない」ということを再確認してください。

それを前提とすれば、世の中のほとんどの人は、あなたに対して何の感情も持っていないとう真理に気づくことができます。

つまり「信用できるかできないか」などと考えているのは、あなたの側だけなのです。それを思い起こし、つい人を疑いたくなった時には、「考えすぎるクセは無駄なクセ」と、自分に言い聞かせてみましょう。

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方法⑦: 他人に依存しすぎない

「あなたなんか、もう信用できない!」
「信じてたのに!!」

こんなセリフを言っている場面を想像してみましょう。
おそらく、ベッタリしてきた彼氏の携帯を見てしまった、そんな状況でしょうか。

ここから分かるのは、相手に依存していればいるほど、根拠のない信用をしてしまうこと。
そしてほんの些細なことで、「裏切られた!」とがっかりするということです。

精神的に自立している人なら、物や他人に依存しすぎることはありません。

ですからもしあなたが、「私って人に裏切られやすいの」と思っているとしたら、それは彼女に依存彼氏に依存といった「誰かに依存しがち」だからといえます。

依存が生み出すのは、相手もダメにしてしまう「共依存」といった怖い未来です。
相手に過剰に依存してしまうから不信感をぬぐえないなら、ぜひ「依存している」ことに気づき、それがどのくらい正常な状態を逸脱しているか気づいてください。

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相手に不信感を抱かせないようにするための対処法!

方法①: 相手を安心させてあげる言葉と行動を

信用できる人というのは、いつも自分を励ましてくれる人です。
そして安心して自分のことを話せる、味方になってくれる、そんな存在でしょう。

そこで相手に安心感を持ってほしいと思うなら、「常に前向きな言葉を発するようにする」ことが大切です。
もしあなたに何かを相談しても、必ず批判されるのではないか、きつく問い正されるのではないかとビクビクしていたのでは、信頼して話そうと思えません。

そして言葉だけでなく、行動も重要です。
「がんばってね」というだけなら誰にでもできるでしょう。
でも、自分のことを大切に思ってくれている、と確信するのは、小さな贈り物が机に置いてあったり、何気なく電話をくれたりする、そんな一歩先の行動です。

方法②: 嫉妬しない、比較しない

人に信用してもらうためには、嫉妬深いと思われないことが大切です。
嫉妬する人というのは、人をうらやましいと思いすぎて、憎しみさえ抱いてしまうからです。

普通に考えて、憎いと思う相手に誠実でいることはできません。
例えば、同僚の仕事上のミスを、いかにも大げさに指摘する人がいたとします。でも本当はその人はとても嫉妬深い人で、自分よりモテるその相手が気に入らないだけだったりするのです。

こう考えると、嫉妬や憎しみは、信頼の敵と言えるでしょう。

また、常に何かと何かを引き比べる癖がある人というのも、信用するのは難しいものです。

「私だってあなたと同じくらい大変なのよ」
「その靴のほうが、あの子のより高そうね」

こんな風にいつも言っている人を見て「あの人は信用できるな」と感じる人はいないでしょう。なぜならその人の意見は、周囲に流されがちで、コロコロ言っていることが変わるだろうからです。

このように、「マウンティングしないひと、やきもちを焼かないひと」になれるなら、他の人に不信感を与えることはないでしょう。

方法③: 適度な距離を保つ

相手に不信感を持たれないためには『距離感』も大きなカギとなります。

親子、または兄弟の間がこじれる、というのはよくあることですが、これは「血縁」という非常に「近い関係」に、ひとつの原因です。
相手との距離というのは、とても難しいものです。遠すぎては相手の声が聞こえませんし、近すぎると耳を塞ぎたくなってしまいます。

親子の住居などについて、「スープの冷めない距離」という表現がありますが、そんな間隔を心がけるのはどうでしょうか。
これは、常に同じところにいるわけではないけれど、何かあればすぐに駆け付けられる、そんな「適切な距離感」のこと。

この考え方は、物理的なことだけではなく、こころの距離についても同じことが言えるかもしれません。「付かず離れず」の絶妙な関係を保てれば、家族間の細かな信用問題が巻き起こるのを、未然に防ぐことができるはずです。

信頼してほしいなら、相手をも信頼し、適度な距離感を保ちましょう。相手の立場に立って正しい距離感で接して始めて、信頼や信用は生まれるのです。

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方法④: 言うべきことはハッキリ伝える

相手を傷つけないようにと気を使って、何かをはっきり言えないことは誰にでもあると思います。もちろんそれは親切心ですし、相手のためを思ってのことです。

しかしそれが、裏目に出ることもあります。
言うべき事実をきちんと伝えないことから、誤解が生じて信用を失う、ということもあり得るからです。

ですから不信感を抱きやすい相手には、できるだけ本音で語っていきましょう。自分の気持ちをオープンにし、「あなたを信用しているから、全部見せて、全部話しているのですよ」と伝えてあげてください。

そうすれば、相手もほんの少しずつですがあなたに心を開いてくれます。

最初から全てをさらけ出せる人はいません。こちら側が心のうちを晒して始めて、相手の不信感を拭い去り信用は築かれていきます。

不信感を抱いてしまいがちな人へおすすめの書籍

人を信じるということ

日本の社会の中で、独自に発展してきた「人を信じる」ことを前提とした仕組みについて、様々な視点から解説している本。

自分にとって「信じる」こととは、今後どのような意味を持つのか。
「不信感を抱きがちだ」と感じるときにこそ、改めて考えさせられる内容となっています。

まとめ

「信用」という感覚は、沢山持っている人と、ほとんど持っていない人に分かれます。

何かを信用できる人は、考え方がポジティブで、明るい明日を待つことが出来る人です。
反対に信用感を持っていない人は、その何かと裏読みしてしまうネガティブさが、気持ちや考え方まで、薄暗くしてしまっています。

楽でスムーズな生き方をしたいなら、「信用するこころ」を手に入れてください。自分から人を信じて頼り、自分もまた、人から信用してもらえるような人間でいられるそんな人には明るく温かい未来が待っています。

不信感を抱きやすい自分は変えることができます。ぜひ自分の心の心配性な部分と折り合いをつけて『信じられる自分』に変身してみてください!

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