なんでもネガティブに捉えてしまう、すぐマイナス思考に陥って新しく踏み出すことができない。そういう自分に心当たりがあるなら、あなたはマイナス思考に陥りやすい人かもしれません。
マイナス思考とは考え方の癖です。有名な『半分のコップの水』で例をあげてみましょう。『コップに半分水が入っている』という同じ状況で、
マイナス思考の人は『コップには半分しか水がない(不安だ)』
プラス思考の人は『コップにはまだ半分も水がある(安心だ)』
と同じ事実でも異なった捉え方をします。つまり全く同じ状況でも、考え方次第で、感じ方は真逆になる、というわかりやすいお話です。
今回はそんなマイナス思考に陥りやすい人の特徴と、デメリット、またマイナス思考を改善する方法を解説します。
癖は直せます。マイナス思考の自分が嫌だと感じているなら、ぜひ記事を読み一つでも実践できないか試してみてください。
マイナス思考な人の10個の特徴!
ここではマイナス思考に陥りがちな人の特徴を取り上げていきます。
自分はいくつくらい当てはまるか、どんな時にマイナス思考に陥りやすいかをまず知りましょう。
特徴①:心配性である
マイナス思考の人は心配性です。心配性であるがゆえに、一時の楽しみに身をゆだねることなく、その後どうなるか?どんなデメリットがあるか?を考えて行動してしまいます。
今この瞬間を楽しみ、「今を生きる」ことが苦手とも言えますが、裏を返せば、先をみる力がある、堅実であるともいえます。心配性であることは決して悪いことではありません。
ただ過度の心配性は、自分の首を絞めてしまうことにもなりかねないため、何事もバランスが大切です。
特徴②:自分に自信が持てない
マイナス思考な人は、自己肯定感が低く自分に自信を持つことが苦手です。
心のどこかに「どうせ自分なんか」という気持ちがあるため、他人からの賞賛を素直に受け取ることができません。
考えられる理由は、自分の理想が高すぎたり、幼少期の家庭環境に問題があるなど、それぞれです。
ただ自分に自信が持てないと、自分の行動にも自信を持つことができず、考え方がどんどんネガティブな方向に傾いてしまいます。
特徴③:頑固である
マイナス思考な人は、ネガティブな方面に頑固になりがちです。
周囲に『君はすごい!』『君には才能がある!』などと褒められても、なかなかそれを素直に受け取ることができません。
自己肯定感が低いため、プラスの方向への考え方に柔軟性がないのです。そうしてせっかくの周りの評価を受け入れられないと、視野が狭くなってしまい、孤立しがちになります。
孤立するとそのことでまた「自分はダメだ」とマイナスの思考に陥る…という悪循環を起こしがちです。
自己肯定感を上げるための15の方法を紹介!特徴④:挫折感、無力感を感じやすい
マイナス思考な人は心に大きな保険をかけて行動します。
何か物事に取り組むときに「どうせうまくいかない」「こんなことをしても無駄だ」と、最初から失敗する未来を想像し物事を始めてしまいます。
そして実際に達成できなかった時『あー、やっぱりダメだった』と思い落ち込むのです。
過去おいても、できたときの「達成感」よりも、できなかったときの「挫折感」「無力感」の方が強く心に残りやすい特徴をもっています。
特徴⑤:基本的に「否定的」であるため孤立しがち
マイナス思考な人は、基本的に物事に対して否定的に入ってしまいます。
「こういうのはどう?」などと提案をされても、「でも」とか、「そうかもしないけど…」などと素直に聞き入れる前に、つい否定の言葉を口にしてしまいます。
このような対応ばかりとっていると、相手からも否定的な感情を抱かれ、やがて距離をおかれてしまいます。
そのため、会社や学校などで孤立しやすく、そして孤立してしまうため疎外感を感じてしまいがちです。
マイナス思考な人のデメリットとは?
デメリット①:人生が苦しい
マイナス思考な人は、「人生は苦しいものである」と感じ、なかなか人生を楽しむ余裕を持てません。
また人生には新しいことにチャレンジする、環境が変わるなど、様々な変化が起きます。しかしマイナス思考な人は、その変化についてもネガティブに捉えてしまうことが多いため「チャレンジ精神」や「変化」を嫌い「苦しくても変化がない現状」を選択してしまいます。
ただ変化を嫌い、苦しくても変化がない現状を選択することは、人生をより辛く、苦しくすることに繋がります。
自分がマイナス思考の傾向があると感じる人は、その思考が大きなデメリットであるということを理解しておきましょう。
デメリット②:マイナス思考な自分が嫌い
マイナス思考な人は、そういう思考の癖を持つ自分を嫌悪しがちです。
人の好意を素直に受け入れられない、どんなにテストの点数がよくても「間違えた部分」にばかり目が行ってしまう、好きな人に好意を伝えようと思っても「うまくいかない」ことを前提に弱気になってしまう…など、いくら自分を奮い立たせても、思考自体が後ろ向きになってしまっているためなかなか前を向くことができません。
そしてそんなネガティブな側面ばかりを気にしてしまう自分に対して、嫌気がさしてしまうのです。
デメリット③:マイナス思考な自分が好き
とある漫画の言葉に『不幸に浸っている時が、実は一番幸せだ』というセリフがあります。その言葉どうり、マイナス思考の人はそんな後ろ向きな自分を嘆いている『可哀想な自分が好き』という人がいます。
お酒を飲みながら上司の悪口を延々という。
学校が悪い、親が悪い、環境が悪いと自分ができない要因を探し続ける。
どちらも後ろ向きではありますが、前に進まなくていい、行動しなくていいという点においては同じです。可哀想な自分、できない自分を慰めることは大切です。ただ、その場にずっと留まっているのは、自分だけでなく誰のためにもならないのです。
デメリット④:他人に悪影響となり孤立しがち
マイナス思考は伝染します。
常に愚痴を言い続けている人と一緒にいると疲れるし、自分もその愚痴にいつも付き合っていると、なんとなく最近愚痴っぽくなったという経験はありませんか?
ネガティブな言動は少しずつ少しずつ周りを蝕み、またそれを嫌う人たちから、遠巻きにされるきっかけを作ることになります。ついマイナス思考を口に出してしまう人は要注意。あまりにそういう状況が続くと周りと距離を置かれ孤立しかねません。
マイナス思考やネガティブな言動は、他人にまで影響を及ぼすという事実を胸に刻んでおきましょう。
マイナス思考な性格を改善する12個の方法!
改善①:マイナス思考だからこそ生かせるよさがある
マイナス思考は今すぐ治せ!ということはありません。マイナス思考というのは、ある側面においてはとてもよい資質の一つだからです。
物事に対して楽観視せず、慎重であり、心配することで安全策を立てられる、それにより人から信頼を得られる手堅い資質の一つだからです。会社においても家庭においても縁の下の力持ちというのは、「心配性」で「手堅く」、最悪のシナリオを描いた上で具体的な対策がとれる人です。
つまり、マイナス思考はあらゆる危機を想定し、対策を立てることができるのです一つの優れた能力です。
マイナス思考の改善を目指す前に、まずは「マイナス思考ならではのプラスの面」を受け入れるようにしましょう。
改善②:持っている部分を認識し、不足部分にばかりとらわれない
マイナス思考を受け入れるためには、なるべく自分を客観的にみることが大切です。
マイナス思考な人は、自分が持っている部分には気が付かず、持っていない部分にばかりが目についてしまいます。例えば、腕があり足があり、目が見え耳が聞こえる。それだけで十分満足な人生を送れると考えられるか、その部分には着目せず、自分にはお金が足りない、容姿が劣る…など、足りない、足りないとマイナス思考に陥るか、その差は大きく人生に影響します。
8割を持っているのに、2割の持っていないものを嘆く人生がいいのか、6割しか持っていなくても、持っている6割を大切に見つめて生きる人生どちらが幸せなのか、今一度考えてみましょう。
改善③:成功体験を重ねる
マイナス思考な人がプラス思考になれる時、そこには「成功体験」があります。
いつもは「不安」「無理」「つらい」などとマイナスな感情が出てしまいがちでも、このことについては「成功体験」があるから怖くない、大丈夫、「できる」という自信を持つことができます。
成功体験は小さなことで構いません。例えば、出席簿で名前を呼ばれたときに大きな声で返事ができた、はじめて会った人に自己紹介をしたときにこんなフレーズを言ったら話が弾んだ、この服を着ていったら褒められたなど、小さな成功体験の積み重ねによって、少しずつ自分に自信を持てるようになります。
子どもが色々な「成功体験」をへて成長していくように、大人だっていつまでも、いつでも、成長できる可能性を秘めていることを知っておきましょう。
改善④:過去を嘆くよりも今を生きる 未来に目標も持つ
マイナス思考な人がプラス思考になりたいとき、無理やりにでも目標を立ててみましょう。
目標があると人は向かうべき方向が決まり、「どうせ…」と言いながらも前に進まざるを得なくなります。「何月何日までに●●の資格をとる!」などと具体的な目標を立てると、その後の自分の時間を前向きにとらえることができます。
マイナス思考な人は常に後を向きがちで過去の失敗をうじうじと悩んだり、漠然とした未来に不安を抱きがちです。未来について具体的なプランを描くことで、「プラス思考」の生き方にシフトチェンジしていきましょう
改善⑤:プラス思考の人の側でプラス思考について学ぶ
敢えてプラス思考の人の意見に耳を傾ける、という荒療治もひとつの手です。
「どうせ」「私なんか」を口癖にしている人は、どこか視野の狭くなっています。なるべく自分を客観視してプラス思考の人の考え方を盗む努力をしてみましょう。
例えば「うちの子はケンカ早くてトラブルが多いんだけど、自己主張ができるから安心しているわ」
「会社で上司にこんなことを言われたけど、私のためを思って厳しい言葉をかけてくれてやる気がでたよ!」
自分が同じ言葉をかけられたり、同じ状況だったら落ち込みかねないことをプラスに変えている人を見ると、物事は色々な側面を持っていることに気づかされるはずです。
ポジティブな思考は訓練で獲得できます。ぜひ自分の周りの素敵なポジティブさんから、存分にその技を研究し盗んでみましょう。
改善⑥:好きな自分になるために、努力をする
マイナス思考な人は、人目を気にするがゆえに人のことをうらやみがちです。
自分の幸せは「自分の軸」で決めるべきところを、他人の物差しで測ってしまうため幸せの基準がぶれ、マイナス思考に陥りやすくなるのです。
まずは、自分が好きな自分のあるべき姿を描き、それに近づく努力をしましょう。外見的な事でも内面的な事でも、自分にとって大事な部分であれば何でもいいのです。
もう少し痩せたら自信がつく…というのなら、具体的なプランを立てて痩せる努力をする。もっと知識をつけたい…と思うなら、本を読んだり資格を取るなど具体的な行動をおこします。
コツコツとした積み重ねは自分を裏切りません。諦めず、人に左右されずになりたい自分に近づく努力をしましょう。
改善⑦:幸せにしたい人を見つける
人は自分のためだけに生きるということに、いつしか限界を見出します。
若い頃は「自分のための人生、自分だけの人生」と思いがちです。しかし年を重ねていくうちに、人は人によって「生かされている」という側面を見出すようになります。
例えば、自分以上に大好きな誰かに出会うこと、自分の子どもを持つことなど、人生には自分を後回しにしてでも、大切にしたい存在ができることがあります。
そんな時人は、たとえ自分がマイナス思考であっても、大切な人を幸せにしたいと切に願います。すぐに考え方の癖を直すことは困難です。
ただマイナス思考な人はぜひ大切な人を見つけたら、その人のために自分変わる努力をしてみましょう。その努力は、あなたの大切な人だけでなく、あなた自身も幸せにしてくれる素敵なきっかけになるはずです。
改善⑧:考え抜くことをやめてみる
どんなに考え抜いても、人生は試してみなければわからない事で溢れています。
マイナス思考に陥りがちな人は、頭の中で、これでもかこれでもかと考え、試行錯誤を繰り返します。ただしそれはすべて「頭の中」の出来事であり、実際の実践でどうなるかはやってみなければわかりません。
例えどんなに危機に対して備えていても、実際の世界ではそれを上回る事態に陥ることは珍しくはないのです。考えること、備えることは、とても大切です。
ただ、考えすぎてしまい前に進めなくなってしまうなら、たくさん考え対策を練った後は、思い切って一歩を踏み出す勇気をもってください。
改善⑨:思考に気をつける。
思考回路は時に運命をも左右します。
マーガレット・サッチャーの有名な名言のひとつに「考えに気をつけなさい、なぜなら考えは言葉となり、言葉は行動となり、行動は習慣となり、習慣は人格となり、人格は運命となるからです」というものがあります。
マイナス思考かプラス思考かによって、自分の運命が決まってしまうという恐ろしくも、深い名言です。思考は人生をも左右する、重大な要素であるということを、マイナス思考で悩んでいる人はぜひ心に留めておきましょう。
改善⑩:体を動かす。特に早朝のウォーキングは効果的
マイナス思考に陥ってしまった時は、頭を使うよりも身体を動かしましょう。
適度に汗をかくと、心身ともにもリフレッシュできます。人の心は頭だけでなく体とも密接な関係があり、心地よいと感じる運動は精神的にもプラスになります。
特に朝のウォーキングは一日のはじまりとして、とても最適です。朝いちばんに体を動かして、マイナス思考になる隙を与えないような生活リズムを作りましょう。それを習慣化することで、先に述べたサッチャーの名言のように「思考から運命まで」のプロセスをよりよいものに変換していくのです。
改善⑪:マイナス思考になる理由を考える。自己分析をする
一度、「なぜ自分はマイナス思考になるのか」ということを徹底的に自己分析してみましょう。
自分のことを自分で把握できていない限り、謎は永遠に解けません。自分のことは自分が一番よくわかっているはずです。敢えて目をつぶっているのであれば、なぜそうしてしまうのかも含めて、今一度自分に向き合う必要があります。
時としてとてもつらい作業になりますが、長い人生を考えたとき、自分自身と一度でも真剣に向き合うということには、大きな価値があります。
根本的にマイナス思考が治りそうもないという場合、上手に付き合っていく方法を見出すことも、人生において大きな舵をきったといえるのです。
改善⑫:生活リズムに気を付ける。朝日を浴びる
マイナス思考から脱却するため、朝日を浴び生活のリズムを整える努力をしましょう。
朝日には幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌を促す効果が期待できます。また朝日を浴びることで体内時計をリセットし、生活リズムを整えることもできます。
朝日を浴びる時間は10分ぐらいで構いません。朝の澄んだ空気の中、少しだけ散歩してみてもいいですし、ベランダからのんびり朝日を浴びるのもおすすめです。
マイナス思考に最近なりがちだな、毎日が憂鬱だなと感じる時ほど試してみてください。
まとめ
マイナス思考という考え方の癖の特徴を知り、ぜひその癖を改善したり上手に付き合っていく方法を学んでください。
マイナス思考が暴走すると、自暴自棄になる、すぐ諦める、愚痴ばかり言う…といった負のループに陥り、人生はなかなか好転してはくれません。
自分が変わると、周囲の景色も変わり景色の見え方も変わります。
思考に固執せず、小さなことから、マイナスをプラスに変えるチャレンジをしてみましょう。
この記事が、あなたの考え方を変えるきっかけになれることを願って。
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