今回は焦燥感にかられた時の解消法について紹介します。焦りの感情というものは、誰しも一度は感じたことがあり、私たちにとって身近な感情です。
焦る事自体は悪いことではありませんが、あまりに焦燥感に苛まれる事は、ミスを誘発したり、心が不安定になったりと様々な弊害があります。今回のエントリーでは、そのように焦燥感にかられやすい人に向けて、その詳細な解消方法を様々な視点から記載しています。
では、いってみましょう!
そもそも焦燥感とは?
焦燥感とは、いらいらする事や、焦ることを指します。
誰しもが、何かに対して不安が募り、じっとしていられなくなり、じりじりとする感情を一度は感じた事があるのではないでしょうか。焦燥感に苛まれる具体的な例としては、以下が挙げられます。
- 何かに対して、漠然と不安を感じ、焦っている時
- しなければいけない事が終わっておらず、それの期限が間近に迫っている時
- 他者と比較し自身が劣っていると感じ、その差に不安や焦りを感じている時
上述した様に、他者と比較して焦燥感を抱く場合や、自分一人で感じる場合など、様々な場面において、人は焦燥感に苛まれます。また、失敗したり、理不尽に怒られたりすることで、焦燥感に駆られ、更なる失態を重ねる場合もあります。
焦燥感にかられた時に一人で出来る対処法!
先のことまで考えすぎない事を心掛ける
漠然とした不安に襲われて、「どうしよう。」という気持ちがまとわりつき、思うように物事が進まなくなってしまうことは、誰しも一度は経験があることです。そういう場合には、先のことを一旦棚上げにして、考えない様にすることも、焦燥感を解消法の一つです。
焦燥感に駆られている時は、その原因が漠然としていたり、先のことまで考え過ぎて、ネガティブになっている場合が多いです。しかし、遠い未来のことを幾ら考えても、負の連鎖に陥ってしまうだけで、気持ちは一向に前向きになりません。
そのため、先のことまで考え過ぎていた人は、一度思考を止め「なんとかなるさ。」と自分に言い聞かせてみましょう。その癖をつける事で、自分が必要以上にネガティブに考えすぎていたということに気付けるはずです。
焦燥感の原因と少し距離を取る事が出来れば、思考もポジティブに変わり、焦燥感も消え、冷静さを取り戻せるでしょう!
とりあえず目の前の課題に目を向ける
焦燥感にかられ、それを解消したい場合は、目の前の、簡単に出来そうなスモールステップから取りかかり、淡々と作業に集中することも効果的です。
目の前のスモールステップとは、本当に何でも良く、机の一角を片付ける、メール返信など軽作業を終わらせる、部屋を掃除する、レシートが溜まってきたので家計簿を付けるなど、とにかく頭をあまり使わなくて良い作業を、優先して行ってみましょう。
頑張らずに、簡単に出来る内容にしなければ、自分はこんな事も出来ないのかと、逆に焦燥感を倍増させる原因になります。簡単なことでも、しっかりとやり遂げる事が出来れば、小さいですが達成感を味わえ、何か終わらせたことで、自分への言い訳にもなります。
一例として、大人の塗り絵のような淡々とした作業などはおすすめです!リラックスしながらできるので、副交感神経が働いて落ち着きを取り戻し、いらいらや焦りが軽減されます。目の前の課題が見つからず、焦燥感のみ募っている場合は、是非実践してみましょう!
お風呂に入り落ち着きを取り戻す
焦りや苛立ちが募り、焦燥感にかられている時は、一度ゆっくりとお風呂に入ってみることをおすすめします。
香りのよい入浴剤を入れ、肩まで湯に浸かり、ゆっくりとお風呂を楽しんでいると、次第に焦燥感は消え、気持ちが落ち着いていきます。入浴時の注意点としては、余計な事は考えず、とにかく頭を空にして、身体全体でお湯を感じてみる事です。
あまり長風呂は厳禁ですが、お湯に身体を浸けゆっくりと休むことで、脳がリラックスし、副交感神経も優位になります。お風呂から出た後は、身体が温かいうちにベッドに入り、その日は寝てしまいましょう。きっと翌日、朝日と共に起きれば、気分は前向きに変化しているはずです!
お昼寝してみる
やや突飛な方法に感じるかも知れませんが、睡眠は落ち着きを取り戻すために、非常に重要な手段の一つです。ずっと焦っている状態が続いている方は、気持ちをリセットする意味も込めて、思い切ってお昼寝してみましょう。
焦燥感が激しく、寝る暇など無いと思うかも知れませんが、そのように心の均衡が取れておらず、焦った状態で物事を進めても、効率が悪く、結局はミスを招きます。
アイマスクをして、小1時間ほど何も考えず寝てみましょう。きっと起きた時は頭がすっきりし、焦燥感も薄れているはずです。
大きく深呼吸してみる
とにかく今すぐ焦燥感を少しでも解消し、落ち着きを取り戻したい方は、大きく息を吸い込んで深呼吸してみて下さい。緊張し、焦っている心を静める為に、深い呼吸に効果がある事はよく知られていますが、実際には以下のような効果があります。
腹式呼吸をすると、肺の下にある横隔膜が上下運動します。この横隔膜に自律神経が密集しているため、吐く息を意識的にゆっくりとすればするほど、自律神経を刺激し、副交感神経が優位になり、リラックスしていきます。
例えば、睡眠中は意識しませんが、お腹を自然に上下させるような腹式呼吸のため、ゆったりとしたリズムの呼吸になっています。こうした複式呼吸を覚醒時に意識的に行うと、自律神経のバランスがとれます。
深呼吸は、焦燥感に駆られた時以外にも、心の平静を取り戻すために有効な方法です。道具などもいらずその場ですぐに出来るため、焦りを感じやすい方は、意識的に呼吸を深くするように心掛けてみて下さい!
「感情は電気信号」と自覚し、自身を客観視する
失敗して焦っているのも電気信号、恐怖で手が震えるのも、冷や汗が止まらないのも全て電気信号です。そのように自覚すると、自身を客観視することが容易になり、焦燥感などのネガティブな気持ちも和らぎます。
人間の脳内では、神経細胞が電気信号を伝えることで、考えたり、感じたりしています。感情も例外ではなく、脳内を縦横無尽に網羅する神経細胞を通る電気信号で、リラックスしたり、逆に焦ったりしています。
感情は、人間だけが持つ不定形の特別な「何か」ではなく、ただの電気信号です。その為、常にそれを意識していると、それに振り回されるのは愚かしいことに思えるはずです。
例えば、仕事でミスをしてしまってお客様に怒鳴られているとします。大抵は、心中はこのような状態になると思います。
- 「ああ、お客様に怒られてしまった。どうしよう。」
- 「上司に怒られるだろうな、どうしよう。」
- 「社内での自分の立場が無くなってしまう。」
混乱と恐怖が渦巻き、冷静な思考など到底できないでしょう。しかし、それらは所詮電気信号でしかないと自覚していれば、こんな事を考えることができます。
- 「お客様の大声で心臓がドキドキしている。」
- 「興奮状態で手が震えそうだから、心拍数を抑えないといけないな。」
- 「今危険な状態だから、信号を切り替えろ!」
まるで、出来損ないのSFに登場するアンドロイドのようですが、少なくとも問題解決のために必要な「最低限の冷静さ」を保つための助けになります。
焦っては失敗ばかりしている方は、是非上記の思考を意識してみましょう。ちょっとスイッチを切り替えるだけで、新しい世界が見えてきますよ!
比べることを止め、今の自分を認める
焦燥感に苛まれ、焦って先に進む前に、立ち止まって、その焦燥感の正体を探ってみましょう。あなたは、何に焦っているのでしょうか。何がイライラの原因なのでしょうか。
大抵の場合、それは「よく分からないもの」に対しての焦りです。なんだかお肌の調子が悪いとか、週末に買ったばかりの洋服のボタンが取れたとか。そんなことでイライラしているのです。ではなぜそんな小さなことで心がギスギスするのでしょう。
それは「他と自分を比べているから」です。会社の同僚や、フェイスブックで見た同級生が、とても幸せで輝いて見えたのかもしれません。同年代の人が、みんな自分より沢山の物を持っているような、そんな気がして焦っているのです。
また、理想の自分と比較している場合もあります。「いつまで経っても目標の貯金額に達しない。」とか、「もう結婚しているはずだったのに。」など、そんな考えがいつも心にあると、焦りは消えません。
今の自分を認めてあげましょう。あなたは精一杯頑張っています。焦りを感じるということは、努力しているということです。頑張らない人は、焦ったりしません。上を目指す気持ちがあるから「焦燥感」を抱くのです。
何かと比べることなく、今の自分を好きでいる、そんな気持ちを持てば、あなたの焦燥感は段々と薄れていくはずです。
目をつぶって心を無にする
焦燥感に駆られてしまっている時は、頭の中が混乱し、様々な思考がループしてしまっている時です。そんな時は、目を閉じ頭の中を空にして、瞑想してみましょう。
頭が混乱している時に、心を落ち着かせることは難しいと感じるかも知れませんが、上述した深呼吸と合わせて、目をつぶり、深く息を吸ってみて下さい。
もし、座れる場所があるならば、そのまま座禅を組んでみても良いでしょう。慣れていない方は形だけになってしまうかも知れませんが、見よう見まねでもそのポーズを取ることで、次第に焦燥感が薄れ、心に平穏が戻ってくるはずです。
自然の中をゆっくり散歩する
どうしても一人で部屋に閉じこもっていては、心を無に出来ず、焦燥感から逃れられない場合は、外に出て、自然の中をゆっくりと散歩してみましょう。
木々の匂いを感じ、小鳥の声に耳を傾け、自分のペースで少しずつ歩けば、まるで地面に焦りの心を染み込ませているように、次第に心が平静を取り戻していきます。歩き疲れたら近くのベンチで少し休息を取ってみても良いでしょう。
注意点として、歩いている最中は余計な事を考えない様にして下さい。自然の中に生きる小動物や虫、また風が肌に当たる感覚などに注視して、それ以外のことは出来る限り頭の外に置くように心掛けましょう。
きっと沢山歩いた後は、疲れてぐっすりと眠れるはずです。そして次の日、朝日と共に起きれば、きっと心の中の焦燥感が消失している事に気づけるでしょう。
静かな図書館で読書に集中してみる
焦燥感が強い時は、あえて他の事に取り組んでみることも一つの方法です。その中でも静かな図書館に行き、読書に耽る事は効果的です!
頭の中が焦りの感情で満たされ、本を読む事に対して集中できないかも知れませんが、とにかく文字を目で追う事のみに集中して、精神を統一しましょう。図書館の為、そわそわする事も出来ないので、30分も読書を続ければ、次第に本の世界に入り込んでいる自分に気づくはずです。
読書が完了した後、ふと顔を上げると、自身の中の焦燥感が、随分小さくなっている事に気づくと思います。これは、思考を強制的に切り替え、他の事に集中したためです。
誰かの手を借りて焦燥感を解消する方法!
友人とカフェで雑談して焦燥感を軽減する
焦燥感以外にも、ネガティブな感情に対して有効な方法です。カフェなどのリラックス出来る空間で、仲の良い友人に自身の近況を相談してみましょう。
美味しいスイーツを味わいながら、ゆっくりと雑談をすれば、次第に心が軽くなっている事に気づくはずです。無理に友人に助言を求めるのではなく、ただ、単純に自身の口から、何に対して焦燥感を抱いているのか口にしてみましょう。
たったそれだけの事ですが、きちんと自身の言葉で気持ちを発する事により、思考が整理され、頭もすっきりします。あまりに愚痴っぽくなってしまう事は、友人に迷惑をかけてしまうため、注意が必要ですが、どうしても自身では拭えない焦燥感に悩まされているのであれば、善意に甘えて、とにかく感情をぶちまけみても良いかもしれません!
焦燥感が長く続く場合は医師に相談する
どうしても焦燥感が拭えず、イライラしたり、じりじりとした感情が募る場合は、早めに医師に相談しましょう。
個人の力や工夫では、改善できない場合もあります。逆に無理に自身の力のみで改善しようとすると、余計に深みにはまってしまうこともあり得ます。上述した方法を試し、それでも全く焦燥感が軽減しないようであれば、医療機関を受診する事を推奨します。
早めに受診すれば、その分快復するスピードも早いです。逆に受診が遅れれば遅れるほど症状が長引きます。医師の診断を受け、自分の症状について専門家の口から説明を受けるだけで、腹落ちして、自分自身の状態を客観視できるので、その点でもおすすめです!
まとめ
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
焦燥感にかられた時の解消法として、様々な方法を記載していきました。この中に一つでもあなたに合った対処法があれば、非常に嬉しいです!本エントリーについては、随時更新中で、また新たに焦燥感を解消した体験談や方法があれば、別途追記致します!
あなたの焦った心が、少しでも平静になる事を、切に願って。
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