見捨てられ不安とは?原因と克服方法を説明!

今回は、「見捨てられ不安」について、その概要や、原因、克服方法をお話します。

誰かに見捨てられるのではないかと、常に不安を抱えている方は、意外なほど多いのではないでしょうか。

どんな時でも不安が付きまとい、人間関係を円滑にできず、見捨てられる恐怖を常に心中に感じている方は、是非本エントリーを参考にしてみて下さい!

以下、目次となります。

「見捨てられ不安」とは何か?

どんな人にも心配事や、色々な不安があるものですよね。

しかし、この「見捨てられ不安」というのは、ある一定の「性格の歪み」を持った人が、強く悩まされる不安のことを指します。

「将来への不安」のような漠然としたものではなく、特定の対象者に対して抱く激しい不安感です。

では、その「性格の歪み」とはどんなものでしょうか。

これは心理学的に言えば、「人格障害(パーソナリティ障害)」に分類されるもので、いわば一種の「考え方の癖」のようなものです。

大切な人に対して、「この人に嫌われてしまうのではないか」「このまま見捨てられてしまうのではないだろうか」と、いつも過剰に心配してしまい、自分が「見捨てられない」ように行動する、という独特の考え方のクセです。

「見捨てられ不安」があると、相手のその人のちょっとした言葉や行動がひどく気になってしまい、居ても立っても居られなくなります。

その不安が酷くなると、毎日何十回も電話して居場所を確かめたり、相手に執着しすぎてつきまとったりするようになり、人間関係に問題が生じてくるのです。

もしあなたが、いつも恋人や友人と上手くいかなくなる、怒りっぽくてついキツイことを言ってしまう、そんな悩みを抱えているなら、自分の心の中に「見捨てられ不安」があるかどうかを確かめてみましょう。

その原因と克服法が分かれば、今よりずっと、毎日がスムーズに送れるようになるはずです。

「見捨てられ不安」の原因とは?

さて、見捨てられ不安の概要は分かりましたでしょうか。

本項では、実際に見捨てられ不安の原因となっている事象について、幾つか紹介します。見捨てられる不安に常に苛まれている方は、是非自身に該当する事項がないか確認してみましょう!

原因1.親から「無条件の愛情」を受けられなかった

「見捨てられ不安」の原因は様々で、いくつかが複雑に絡み合っていることが多いものです。

その中でもまず一番に挙げられるのは、親との関係です。

赤ちゃんは親から受ける愛情と保護でしか、自分を守ることが出来ない弱い存在ですね。

少しずつ成長していき、立ち上がり、話せるようになっても、子供はいつも親からの安心感が必要です。その守られているという安心感が、脳の原始的な部分を正常に形作ってくれるのです。

何もしなくても、何も出来なくても、失敗しても泣いても、親にはいつも傍にいて、子供を抱きしめ「大丈夫よ」と言うべき絶対的な責任があります。

しかし、心の奥に「見捨てられ不安」を持っている人は、それを感じないで育ってきた人がほとんどです。

厳しくて否定的な親の元で育った人は、いつも親の機嫌を伺い、親の気に入ることをしようと努力して育ってきたでしょう。親が認めてくれることをしないと可愛がってもらえない、親が喜んでくれることをしないと見捨てられてしまう、いわば「条件付きの愛情」しか知らないのです。

そういう人がそのまま大人になり、親以外に特別な存在を見つけた時、突然その人の心に「見捨てられ不安」が沸き上がってきます。

この人にも見捨てられたらもう私は生きていけない、見捨てられないようにしなければ、と執着したりつきまとったり、束縛したりしてしまうのが「見捨てられ不安」持ちの人の最大の特徴です。

そのままの自分では愛してもらえないという自信の無さ、これが一番大きな「見捨てられ不安」の原因です。

原因2.孤独な子供時代を過ごした

特に厳しくされなかったとしても、子供時代に親が仕事などで忙しすぎて、独りぼっちで過ごす時間が長かった人も、大人になってから「見捨てられ不安」に悩まされることがあります。

親としては子供のためにと頑張って働いていたとしても、幼くてそれを理解できない年齢の場合は、ただ「圧倒的な孤独」という記憶だけが、心の奥深くに刻み込まれてしまいます。

そのこと自体はあまり思い返すことはないかもしれません。しかし、好きな人ができたとき、親友になれそうな気の合う人を見つけたとき、その「昔の孤独感」が蘇ってくることがあるのです。

随分と時間が経っているのに、それが出てきてしまうのはなぜでしょうか?

理由は、幼少期に、知らず知らずのうちに、「独りぼっちにされていたのは自分のせいだ」と思っていたからです。

子供は親が望んで自分を独りぼっちにしているわけはない、と考えます。しかし、一人で寂しい感情は消えません。そうような状態が続くと、自分が悪い子だから、放っておかれても仕方がないのだと結論づけて、自分を納得させる癖がついてしまいます。

このように子供の頃を振り返って、一人で遊んでいる自分を思い出す人は、その孤独感が原因で「見捨てられ不安」を抱えているのかもしれません。

原因3.暴力、いじめなどのトラウマがある

両親との関係がそれほど複雑でなくても、学生時代にいじめにあったり、クラスメートに無視されたりした経験があると、のちに「見捨てられ不安」が顔を出すことがあります。

仲良くしたかった近所の同級生からネチネチと受けた陰湿ないじめが、その人の心に深い傷を与えてしまうと、社会人になってから親しくなれた人に対して、「またこの人からも嫌われたらどうしよう」と不安になるのです。

他にも、一時的にでも大人から、また子供同士でも暴力を受けてしまった経験が、その人の心に「見捨てられ不安」を植え付けている場合もあります。

痛みというのは命に係わる感覚なので、精神面の根本に「恐怖」として残ります。

無意識に痛みを避けるのは当然のことですから、その恐怖が、「この友達に見放されたら、私は酷く傷ついてしまう、だから嫌われないようにしなければ」と警告します。その防御反応の結果、相手に異常な執着を感じてしまうのです。

あなたの周りに、親しくなるとその人のことばかり考えてしまい、相手にしがみつくようになる傾向のある人がいたら、このようなトラウマタイプの「見捨てられ不安」を持っている可能性があります。

原因4.経済的な圧迫、失敗などが引き金になり不安が増す

それまでは特に、何の問題もなく生活していているように見える人にも、失業や仕事上の大きなミスなど、強いストレスが引き金となって、心の奥に潜んでいた「見捨てられ不安」が顔を出すことがあります。

例えば、収入が激減するような出来事があり、今までと同じレベルの生活が出来ない、と感じたとします。

そんな時、自分が価値のない負け犬のように感じてしまった場合、急に「これまで築いた人間関係までだめになるのではないか」という思いに駆られてしまいます。

このように自分が弱々しい存在だと思った時、今まで気付かなかった「見捨てられ不安」が沸き起こってくるのです。

ある時から急に怒りっぽくなった、イライラするようになった人の心には、元々この「見捨てられ不安」が根底にあったのかもしれません。

もしそれに気付いたなら、そのまま怒りっぽい人として過ごすよりも、その不安を認めてあげるようにしましょう。認めて受け入れてあげることから、「見捨てられ不安」の解消が始まります。

見捨てられ不安の具体的な克服方法!

見捨てられ不安を引き起こす原因については、理解できましたか?

もし心当たりがあり、実際に現在「見捨てられ不安」に悩んでいる方は、是非、以下の克服方法を参考にその不安と向き合ってみて下さい!

方法1.まずあなたの「見捨てられ不安」度をチェック

始めに、今のあなたがどのくらい「見捨てられ不安」を持っているか試してみましょう。

あなたは今日、大切な人と食事に行く約束をしていて、それをとても楽しみにしている、そんな状況を想像してみてください。

あなたはウキウキしながら着ていく洋服を選んで、話したいことを思いめぐらせています。しかし、突然相手から、キャンセルの電話が入ってしまいました。

さて、あなたはこの状況を想像して、瞬間的に何を感じたでしょうか?

がっかりしたり、ちょっと不満に思ったりする人がほとんどだと思います。代わりに次の約束をしたいと思った人もいるでしょう。でももし、あなたが相手に対してグッと「強い憤り」を感じたなら、あなたの「見捨てられ不安度」は相当高いと言えます。

見捨てられ不安を持っている人は、コミュニケーションを両極端にとらえてしまいます。物事を白か黒かにしか分けられないので、約束を守らないのは「間違っていること」と感じてしまい、すぐにイラっとするわけです。

突然沸き上がる強い怒りは、パーソナリティ障害の大きな特徴です。もし心当たりがあるなら、この機会にその二極化思考に向き合ってみるのはいかがでしょうか。

方法2.欲しかった愛情は自分に注ぐ

親しい人が出来るとその人に陶酔するのが、見捨てられ不安を持つ人の特徴のひとつです。

相手が異性でも同性でも、その人のことが大好きになり、相手のすべてをまるで神のように崇めます。

そうして思いを寄せ、せっせと優しい言葉を掛けるよう努力してみたり、こまめに連絡をして常に一緒にいようとします。そうして相手から「見捨てられ」ないように躍起になるわけです。

しかし、考えてみてください。あなたはそうすることで自分の心が落ち着くでしょうか。安心して相手との時間を楽しめていますか?

おそらく答えはNOでしょう。人に愛情を注ぎ込んでも、あなたは安心できていません。なぜなら、好きになればなるほど、相手が去った時の悲しみが強いことを、あなたは既に知っているからです。

あなたの心が本当に安定するには、どうすればいいのでしょうか。それには、相手に与えているその愛情を、まず「自分に注ぎ込む」ことが必要です。

子供の頃に手に入らなかった満足感を、他人からばかり得ようとせず、自分の力で自分の心に与えてあげてください。そうすることでしか、あなたの「見捨てられ不安」は取り除けません。

方法3.相手と自分の境目をきちんとつける

「見捨てられ不安」を持つ人は、相手にのめり込みすぎるあまり、自分と相手の境界線があいまいになりがちです。

自分のトラブルを相手に解決してもらおうとしたり、その逆に、頼まれもしないのに相手の問題に口を出したりしてしまいます。

それは新たな問題を引き起こし、大抵の場合、あなたと相手の関係はこじれていきます。

はっきりさせておかなくてはならないことは、あなたはもう、あの頃の「見捨てられた子供ではない」、ということです。

あなたは十分に成長し、自分のことは自分で決めることができる大人なのですから、相手にしがみつく必要はありません。何をするにせよ、決定権は自分にあるのです。

同じように、相手もまた大人で、そしてあなたの親ではありません。

いつも大切な人と、主従関係になってしまうパターンはもうやめましょう。相手との対等な付き合いこそが、長く続けることが出来る、充実した人間関係の基本です。

方法4.「灰色の自分」を創る

「見捨てられ不安」を持つ人に多くみられる、極端な思考が改善されると、その人の生活はグンと楽になります。

それは、常に間違ったことに対して怒ったり、落ち込んで自分を責めたりしなくてもいいので、気分の浮き沈みが小さくなり、心が疲弊しないからです。

今の自分が、正しい「白」の自分か、それとも悪い「黒」の自分かを、常にジャッジするのをやめましょう。

その中間の「グレー」な自分を心に描いてみてください。

良くも悪くもない、ただのんびりと人生を楽しんでいる、のびのびしたあなたがそこにはいるはずです。そのグレーの自分を受け入れ、そのまま愛してあげましょう。

大抵の人は、ほとんどの時間を「グレー」な自分で過ごしている、という事を忘れないでください。

恋人にも友達にも、「グレー」なあなたで接しましょう。その穏やかな普通のあなたの方が、間違わない「真っ白」のあなたよりもずっと魅力的です。

方法5.一人で何かに没頭する

相手の事ばかり考えている「見捨てられ不安」持ちの人は、相手の言葉や行動によって自分の気分がコロコロ変わります。

喜んだり、嬉しくなったりしているときはいいのですが、電話が通じなかったり、ラインが既読スルーされたと感じたりすると、何も手につかなくなってしまいます。

それは日常生活を大きく蝕み、酷い人は仕事にも行けなくなったり、落ち込みすぎてうつ状態になってしまうことさえあるのです。

そんな生きづらさを感じているなら、自分ひとりの時間を楽しめるように工夫することで、人に「感情の依存」をしないようにしていきましょう。

一人で行動することに慣れていないなら、初めは家で出来る趣味を持つといいかもいしれません。

手始めに、話題の海外ドラマを観てみるのはどうでしょうか。どんどん続きが観たくなって、時間があっという間に経ってしまいます。

何十巻もあるコミックを読破してみるのも楽しいですね。その作品が気に入ったなら、次は書店に行って、同じ作者の別のシリーズ物を探してみるのです。

ひとりの時間は、あなたの心に安らぎを与えてくれます。他の人に振り回されない、静かな自分を楽しんでください。そうしているうちに、「私は一人でも大丈夫なんだ」という自信が出てくるはずです。

方法6.別れること、見放されることはよくあることだと開き直る

「出会いがあれば、別れもある」という言葉の通り、人生には別離が付き物ですね。

クラス替えや転校のように毎年起こる別れは、大人になってからも、誰にでも起こる普通の出来事です。

そのため、もしあなたが今大切に思っている人と、何かがあってうまく行かなくなったとしても、それは仕方のないことなのです。

あなたのせいではありませんし、相手のせいでもありません。ただ、偶然に別々の道を歩むようになった、それだけのことですから、それほど気に病むことではないのです。

追いかけて泣きわめいたり、自分のところに戻ってきてくれるかどうか、「試し行動」で相手を困らせるのはやめましょう。そんなことをしても、あなたも相手ももっと傷ついて、疲れ果てるだけです。

自分を認めることが出来るようになれば、見放されたとしてもあなたは大丈夫です。自分の足で歩いていくうちに、また新しい素敵な出会いがあるかもしれません。

まとめ

有名な心理学者であるエーリッヒ・フロムは、「愛は技術である」と言っています。

自分を愛すること、人を愛することが「技術」であるなら、それは今持っていなくても、「学んで習得できるもの」だということです。

「見捨てられ不安」を抱えている人は、今まであまり愛情を受けてこなかったかもしれません。でも、心配はいりません。これからは愛情のかけ方や受け方を「学んで」いくことができるのです。

人を信頼すること、対等に接すること、成長しあいながら愛し合うことを学びましょう。世の中には愛についての情報が溢れています。そこからいいと思ったものを選び、行動に移していけばいいのです。

新しく自分で学び取った「愛」は、あなたを必ず「見捨てられ不安」から解放してくれるはずです。

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1 Comment

酒井 眞佐美

記事を読んだだけで非常に心が軽くなりました。しかしまたすぐに見捨てられ不安に振り回される自分に簡単に戻ってしまうのが怖いです。グレーな自分でのんびりと穏やかな心で生活したいです。人の言動1つ1つに振り回されて生きるのに非常に疲れました。克服して人生を変えたいという気持ちとやる気を今とても強く持っています!
そこで、もしオススメのカウンセラーや病院、電話でできるカウンセリングがあれば紹介していただきたいです。

ありがとうございます。

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