人間不信になる5つの原因と8つ対処法!心の傷を克服しよう!

あなたは、「自分は今、人間不信になっているかもしれない」と感じることがありますか?
人が人を信じられなくなっている時、心の中ではどんなことが起こっているのでしょう。

ここでは、人間不信になってしまう主な原因と対処法をご紹介していきます。周囲の人を信頼し、心穏やかに生きていくために、あなたに必要な事柄とは何かを探っていきましょう。

人間不信になってしまう原因とは?

原因①:両親との関係が複雑だったこと

人は、生まれてすぐはとても無力な存在です。自分を抱き上げてくれる人にしがみつき、全てを委ねるしかありません。そんな幼児期には、好む好まざるに関わらず,相手を信頼して生きていたわけです。

この初めて信頼する相手は、ほとんどの場合ご両親となるでしょう。ですからその親との関係に問題があった場合は、物心がついた後に、人間不信になる可能性が大きくなってしまいます。

例えばしつけが厳しすぎる母親、100点を取らないと褒めてくれない父親などに育てられた人は、自分に自信が持てないまま成長します。そのせいでいつもおどおどした、不安定な気持ちで毎日の生活を送っているのです。

そして、そんな人は親から「無条件では人から愛されない」と教えられてしまっているので、なかなか相手を信用することができません。

これは、大人になってからも変えることが難しい精神状態です。いつも心の底にある不安のせいで、いつも相手の言葉や態度を裏読みし、「本心は違うのではないか」と疑うクセがついているのです。

このように、幼児期に「人間は怖い生き物なのだ」と思い込まされていることが、「人間不信」の根本原因です。

原因②:自分に自信がない

「自信のなさ」というのは色々な精神状態を引き起こしますが、「人を信じるのが難しい」というのも、このひとつと言えます。

そもそも自分自身を信じていない人は、己の行動が正しいかどうか、いつもそわそわしています。間違っていると指摘されるのではないか、自分の行動で誰かに嫌われるのではないか、と常に心配なのです。

ですから自信のない人は、それが毎日顔を合わせている同僚だったとしても、相手に心を開いていいのか、瞬時に判断ができません。
もし「一緒にランチでもいかがですか?」と誘われただけだとしても、びくついてしまうので、「はい!」と即答はできないでしょう。

このように、自信のない人ほど、他の人を信用できるようになるには、高いハードルを越えなければならないのです。

原因③:裏切られたトラウマを抱えている

学生時代に、クラスメートから仲間外れにされた経験がある、という人は意外と多いものです。
昨日まで仲良しグループの一員だったのに、急にみんなが自分を無視するようになる。女子の派閥によくあるこんな体験ですが、子供のこころには大きな傷となって残ってしまいます。

社会人になってからも、信用して好きな人を打ち明けた先輩が、それを職場の噂話として流してしまう、といった嫌な経験をすることがあるでしょう。

このような「信用していた人から裏切られた体験」は、大きな心の傷なってその後の人生で人間不信の種となっていきます。

他にも、身近な人から金銭トラブルに巻き込まれたり、嘘をつかれたりした経験が、心に深い闇を作ってしまう場合もあるでしょう。

このように、「信じていた人から裏切られてしまった経験」はトラウマとなり、あなたを「人間不信」に陥れる原因となっていきます。

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原因④:疑い深い性格である

今まであまり嫌な経験をしたことがない人でも、なぜか疑い深いという人もいます。他人の行動や言葉の「裏」を読む癖があり、「本心は違うのではないか?」とブラックに考えるのです。

このような癖があると、毎日が苦痛の連続です。

なぜなら「おはよう!」と普通に挨拶をしてくれた友人に対して、
『あの子、今いつもより元気な感じだったけど、何かを誤魔化そうとしているのかしら?』などと反応してしまうのですから。

これでは人を信じて朗らかな毎日を送る、なんて無理というものです。

もちろん世の中には、善人だけが暮らしている訳ではありません。初めから相手を騙そうと目論んでいる人や、人を裏切っても何とも思わない人もいるでしょう。

しかし、会話の端々をすべて斜めに捉えていると、誰を信用していいか分からなくなってきます。相手を疑い始めたら、どこまでもキリがないはずです。

原因⑤:素直になれない

日本人は褒めることが苦手という国民性を持っています。人を褒めること、自分を褒めることもあまりしません。褒められたときも「そんなことありませんよ」と一度は否定するという、『謙遜さ』が美徳のようになっています。

この微妙な「奥ゆかしさ」が全て悪い、とは言えないかもしれません。しかし、あまりにもこの反応が強すぎると、人間不信の原因になってしまいます。

例えば「今日のスカート、素敵ね!」と褒められた時、「全然そんなことないですよ、○○さんの服ほうが綺麗ですよ」といった返しをしていませんか?
これは謙遜さとも言えますが、同時に褒めてくれた相手の気持ちを「信じていない」ということにもなるでしょう。

その上、素直に喜べないということは、せっかく褒めてくれた人にしてみても、あまり気分のいいものではないはずです。

こう考えると、素直に人の言葉や行動を受け止めないのも、「人間不信」のひとつの要因となると言えます。

人間不信を治すための対処法

方法①: 「信じることは、人間関係の基本である」と再確認する

大人でも子供でも、社会との関わり、人との関わりはすべて「信用する」ことから始まります。信じる気持ちがなければ、家族も、学校も、職場も成り立ちません。

人は成長して家族から独立し、自分で何でもできるようになると、「信頼していた誰かに頼る」ということが少なくなってきます。
そして今まで親や兄弟にしていた、人を信用して、何かを打ち明けたり、相談したりする機会ということそのものが減ってくるかもしれません。

更に、インターネットで瞬時に様々な情報が得られるこの世界では、「だれかを信用することの価値」がわかりづらくなっています。

それでも人は、自分一人では、すべてを成し遂げることができません。
本当に大きな壁に立ち向かわなければならない、そんな時には、やはり人からの温かさが必要になってくるのです。

ですから「最近、ひととの付き合いが薄っぺらになっているな」と感じるときには、人を信じることは、生きていく上での基本だ」ということを再確認してみましょう。そして「信じること」の大切さ、温かさを思い返してみてください。

方法②: 自分自身を信じられるように「自信」を持つ

人を信じる前にまず自分を信用してあげましょう。

当たり前ですが、自分を信じると書いて「自信」です。あなたは自分の考えや行動、過去や未来、そして今この時を「信じて」いますか?

もし、辛いことが多かった昨日までのことで、この先の自分に期待が持てないとしても、怖がることはありません。なぜなら、今現在のあなたは、先ほどまでのあなたとは違うのです。

誤って傷つけた指先に、すぐに新しい皮膚が再生するのと同じように、過去のトラウマや悲しい記憶は、「信じる」という柔らかなカバーで覆ってしまうことができます。

さあ、自分自身を信じることで、己を愛してください。
そしてそれと同じように、周囲の人たちのことも信じていけば、あなたはもう「人間不信」という悩みから解放されています。

方法③: 自分と人の「いいところを褒める」習慣をつける

褒められて嫌な気持ちになる人はいません。
人を信じられるようになりたいなら、まずどんどん褒め言葉を口に出してみましょう。

これを習慣づけるために最初は、「自分を褒める」ことから始めます。

  • 今朝もちゃんと起きられて、私って偉いな
  • いつも通り学校(仕事)に出かけていく私ってすごい
  • 今日はこんなことを学んで、また一つ賢くなれた!
  • 目標の売り上げを達成できた!私、頑張ったね!

こんな風に自分を常に高く評価することで、自分の中で「自己肯定感」が増していきます。

特別な行動をする必要はありません。あなたは、今のままで十分素晴らしいのです。今出来ていることを再確認し、いつもより少しだけたくさん自分に愛情を注いであげます。

そうしている内に、自分だけでなく自然と人の長所に気づくよういなれ、ます。そして人のいいところ、素敵な部分に気づいたら、先ほど自分を褒めたのと同じように、相手のことも率直に褒めてみましょう。

ほら、自然とお互いに笑顔が溢れてきませんか?

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方法④: 人間関係に一定の距離を保つ

近すぎる関係も、遠すぎる関係も人間不信を呼びこんでしまいます。

例えば、パートナーとの関係について考えてみましょう。
お付き合いをしている時は上手くいっていたのに、一緒に暮らし始めてから関係が悪くなってしまった。そんな話はよく聞きますよね?

これは、「相手との距離を詰めすぎてしまった」ことが原因です。
好きだからといっても、家族だからといっても、お互いに正しい距離感を保てなければ、関係はいずれ破綻を迎えます。

忘れないでください。人は、どこまで行ってもひとりです。個々それぞれの命を自分で保ち、その足で立つことで存在しています。
「信用」とは、それを知ったうえで持てる感情なのです。

こう考えれば、相手を敬い信用するためには、一定の距離が必要だと理解できるでしょう。それは、『誰かと手を繋ぐためには「掌の幅は離れる必要がある」』のと同じことです。

方法⑤: 人は人、自分は自分

人は人、そして自分は自分、これは永遠に変わることのない人間関係の真理です。

このように聞くと、「え、これじゃあ信用するのとは真逆ではないか?」と感じられるでしょうか?しかし、この考え方は人を信じるためにとても重要です。なぜなら、「人の行動はコントロールできない」と知っておく必要があるからです。

もしあなたが職場で、後輩に嘘をつかれたとしましょう。
あなたは怒りを感じて、「○○ちゃんを信用していたから任せていたのに!私を裏切ったのね!」と言ってしまうかもしれません。

でもちっと待ってください。あなたは今、自分の「信じていた気持ち」が傷ついたことに腹を立て、不信感を感じています。
でも「あなた」と「後輩」は、別々の人間です。

あなたがどれだけその人を信用していたとしても、彼女の行動のすべてを操ることはできないのです。

「私は私、あなたはあなた」

そう考えて一呼吸おけば、その子が言った嘘にも「この人は、自分の行動で、自分の価値を下げてしまっている可哀想な人だな」と淡々と思うことができます。

人間不信とは信用しているからこそ起こります。だから、心の中で「自分は自分、相手は相手」という明確な線引きを行っていれば、相手に激しく幻滅することもなく、人間不信になってしまうことも防ぐことができます。

方法⑥: 裏切られても傷つく必要はない

パートナーの浮気が発覚した。

大きなお金が絡む問題が起きた。

このような、「信じていた人から裏切られた」ということが起こってしまった時、「あいつを信用するんじゃなかった!!」と心底がっかりし、怒りを覚えるのは当然のことです。

そして相手をこころから愛していればいるほど、あなたの心の傷は深く、涙が止まらないでしょう。時には周囲の人も巻き込んだ、大きなトラブルに発展してしまうこともあるかもしれません。

でもひとしきり泣いたら、思い出してください。

「裏切られても、私が傷つく必要はないのだ」と。

なぜなら、あなたを裏切ったその相手は、あなたの大きな愛情や好意、信用する気持ちに価値を見出さず、それを投げ捨てたのです。
ですからそんな人間は、もうあなたにとっては無価値。価値のない道端の石ころと同じです。
あなたはその石に注目する必要はありませんし、それにもう何の感情も抱かなくていいのです。

裏切った相手のことが原因で、人間不信になるなんて、あなたが余計なデメリットを背負う必要は、もっとありません。信じていた相手に裏切られて、人間不信になってしまいそうだったら、「あんな奴のために、人間不信になんかなってやるもんか!!」と自分を鼓舞してみてください。

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方法⑦: ある場面では開き直って「信用しない」のもいい

毎日の生活の中で、人は色々な顔を持つようになります。

例えば「親」である一面、「子供」としての立場、「会社員」である顔、「生徒」としての時間、そして「男性」として、「女性」としての姿。
そのすべてで完璧な人でいるというのは、なかなか難しいものです。

あなたがもし、ある場面ではどうもそこに馴染めない、友達もできない、と感じて悩んでいるとしたらどうでしょうか。

例えば、家や習い事ではのびのび過ごせているけれど、学校では浮いていて独りぼっちなのが辛い。そんな時は、ちょっと視点を変えて「ここではそれほど信用する人を作らなくてもいい」と考えてみましょう。

「人間不信」と聞くと、とても悪いことに感じられますが、出会うすべての人が、あなたにとって有益で、意味のある人というわけではありません。

それなら割り切って、「別に馴染まなくてもいいや。私の居場所は別にあるのだから」と考えるのも悪くはないのです。

あなたはこれからもグローアップを続け、また新しい場面で、新しい出会いをすることでしょう。その中で、いまよりもっと「信用したい、信用されたい」人に出会うはずです。

今だけがすべてではありません。まだ見ぬ自分の将来を「信用して」みるのもいいものです。

方法⑧: 人の言葉の受け止め方を変えてみる

辞書で「人間不信」を調べてみると、

「何らかの原因で他人を信じられなくなること」とありますが、その状態は大きく分けて2つあり、

  1.  一般的な社会生活を行えないほどの重度の症状
  2.  人間関係のいざこざによる軽度のもの

となっています。

もしあなたが感じているのが②のようなものであれば、「周囲との会話をどうとらえるか」を少し調整するだけで、かなり緊張感が改善されるはずです。

次の場面を考えてみましょう。

【職場で朝、上司に声をかけられた】

  • 上司 :「あなた、今日は顔色が悪いわね?」
  • あなた:「すみません・・・(自己管理が悪いと叱られてしまった・・・私はこの人に嫌われているんだな・・・)」

このように、最初から相手が自分を批判しているのだと感じるなら、その言葉は棘のように心に刺さり、その日一日を暗い気持ちで過ごすことになります。そしてますます、人と話すのが苦痛になるでしょう。

ですが、同じ言葉でも、とらえ方を変えて聞いてみるとどうでしょうか。

  • 上司:「あなた、今日は顔色が悪いわね?」
  • あなた:「あ、心配していただいてありがとうございます。少し寝不足なだけですので大丈夫です(この人はいつも優しいな、私を気遣ってくれている)」

いかがですか?

このように、同じ言葉でも180度違う意味になるのは、とらえ方の差なのだということが分かると思います。

ですから心を少し柔らかく、人の言葉をふんわり受け止めるようにしてみましょう。そうすれば今より人を信用して、会話を楽しめるようになります。

人間不信を治すためにおすすめ書籍

ここでは人間不信について悩んでいる方に向けて、心が軽くなる本。また言葉の捉え方を変えてくれる本をご紹介します。人間不信でつらい、この記事だけでなく、すぐ読めるように手元に本が欲しいという方はぜひ手に取ってみてください。

こころのおそうじ たかたまさひろ

「ひととひととのつきあい」の中で起こる、様々な辛さに対処するための言葉が、読みやすい文体で書かれています。
人を信用できないことからくる、居場所のなさや生きづらさは、実は多くの人が経験していることなのだと、少し安心しながら読める本です。

まとめ

なんとなく人の言葉を裏読みしてしまう、という程度のものから、引きこもりになって誰とも接することができない重度のものまで、「人間不信」には様々な現れ方があります。

情報が氾濫し、出どころの分からない写真や文章が多く飛び交う毎日で、「本当に信用できるかどうか」を見極めるのは、至難の業なのかもしれません。

それでも人間は、誰かを「信じたい」と思っています。その欲求は、裏切られても裏切られても湧き上がってくる、いわば本能的なものかもしれません。

だからこの記事が少しでも、あなた心から不信感を取り除き、再び人を信用する、そんな願いを叶えるお手伝いが出来ることを願って。

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