心が死んだと感じるあなたへ贈る9つの対処法

何の感情も沸き上がってこない。心が死んだように何も感じなくなってしまった。そんな風に心が死んでいると感じることはありませんか?

死んでしまった心は元に戻らないのでしょうか?そもそもなんであなたの心はそこまできずついてしま傷ついてしまったのでしょうか?

心が死んでしまったあなたへ、心が死んだ原因と死んでしまった心を動かす方法を綴っていきます。

心が死んだとはどういう状態?

今あなたが感じている心が死んだという状態は具体的にどんな状態だと思いますか?

2018年ポーツマス大学のジョン・リーチ博士によって『心が死んだ』状態になる人は5段階の状態を経るという研究結果が出されました。

  1. Social withdrawal(社会からの撤退)
  2. Apathy(無気力)
  3. Aboulia(無為)
  4. Psychic akinesia(心的無動)
  5. Psychogenic death(心因性死)

心的トラウマなどを経て、引きこもりになったり、無気力になったり自己に関心を示さなくなることから始まり、時には受動的になるといった傾向がみられます。

また次第に無気力さがまし、何かをやり始めるためのエネルギーがなくなり、身の回りを清潔にするという一般的な概念が亡くなっていきます。そして心が全く動かなくなり、他者からの呼びかけにも反応しなくなり、次第に本当の心の死が訪れてしまいます。

もしこれを読んでいる人が、自分の心が死んでいると感じるなら、ぜひ安心してください。この記事を探して読めるあなたの心はまだ十分に血が通い温かい言葉が響く状態です。

心の死は、次第に本当の死をも引き寄せてしまう恐ろしい足音です。先ずはその足音の原因を探っていきましょう。

心が死んだ原因とは?

心の自己防衛に長けている

心の自己防衛に長けている人は、心が死んでいるように感じてしまうことがあります。自己防衛力とは、心を守るバリアのこと。このバリアが存在することで、自分の心を守っているのです。

そして、このバリアは人によって異なる特徴を持っています。例えば、口が達者で誰かに嫌なことを言われたら、言われた分の3倍返しをすることで憂さを晴らし、心の平穏を保つ人がいます。

このような人たちのバリアとは、攻撃は最大の防御と言わんばかりに、次々と言葉を投げつけて相手に物を言わせないようにするバリアです。言われなければ傷つくこともありませんから、結果的に自分が守れているわけです。

そして、心が死んでいるように感じられる人のバリアは、心が強くないと自覚しているために、言われたことがダイレクトに心へ届かないよう守ってくれるバリアです。心へ届かなければ、自分が傷つくことはありません。

その代わりに、心の反応が鈍くなっているため、心が死んでいるように感じられてしまうのです。

他人を信用していないから

他人を信用できない人は、心が仮死状態になっています。

家族、近しい親戚や親友など、深く信頼していた人に裏切られたときの悲しみや衝撃は尋常ではありません。そして、そんなトラウマ的出来事が再び発生した時に備えて、心の感度を敢えて鈍くしているのです。

また、このような経験をした人は事が起こった以降、人間不信に陥ってしまいます。そのため、他人から見ても心が死んでいるように感じられ、一切の感情を表に出さずに過ごすことになってしまうのです。

裏切られて心が引き裂かれるような思いをするくらいなら、誰も信用せず自分の殻にこもって、誰からも傷つけられることなく過ごしたいと願ってしまうのです。

人間不信になる5つの原因と8つ対処法!心の傷を克服しよう!

虐待されていた事実

愛情を受けるはずの親から、肉体的・精神的に虐待を受けた過去も心が死んでしまう原因となります。

長い期間に亘り、親から虐待されて成長した人は、現実逃避する術を身に付けます。心を押し殺し、何も感じなくなれば、親から虐待されているという辛い過去や現実から目を背けることができるからです。

虐待されている最中はもちろんですが、虐待が止んだ後であったとしても、記憶が薄れないうちは、心は閉ざされた状態のままです。

本来であれば、一番に愛情を注いでくれるはずの存在であり、無条件で信じられるはずの親。その親に裏切られてしまったという事実は、心が死んでしまうに充分な辛い経験です。

この場合、心が死んでしまったことを悔やんだり省みたりすることは無意味です。親に虐待されるという事実は、人間性を否定され続けるという闇そのものなのです。

コンプレックスがある

劣等感や激しいコンプレックスがある人は、自ら心を殺してしまうことがあります。

自覚しているコンプレックスの悩みが深刻過ぎると、自ら進んでコミュニケーションを取ろうとする意欲が喪失してしまいます。

これは、「誰かに笑われたくない」「嫌われるくらいなら、独りがいい」という気持ちの表れなのです。つまり、進んで周囲との交流をシャットアウトし、自分の安全圏を確保しているのです。

誰かと関わっていたい、だけどもしかしたら馬鹿にされて傷ついてしまうかもしれない。そんなジレンマ状態に身を置き続けると、精神的に疲弊していき心がどんどん擦り切れてしまうのです。

劣等感やコンプレックスを克服するための11個の方法!

精神的疾患がある

統合失調症といった精神的疾患がある場合も、心が死んでいるような症状が現れます。

統合失調症の主な症状のひとつに、周囲に関心が持てなくなってしまうということが挙げられます。また、現実と妄想の狭間に意識があることが多く、実生活に支障をきたすことが少なくありません。

幻視や幻聴は本人にしか聞こえず、統合失調症などと診察される前は本人の辛さを周囲が理解することが難しい病気でもあります。そのため、周りに何を言っても無駄だ、どうせ理解してもらえないと感じ心が死んだように反応しなくなってしまうのです。

極度な人見知り

極度な人見知りの人は、自分は心が死んでいると思いがちです。

極度な人見知りの人は、初対面の人に会うと極端に汗を掻き、手が震えるというような症状に見舞われます。

そして、このような症状を異常なまでに気に病み、「まともに人と接することができない自分は普通じゃない」と思い詰めてしまうわけです。さらに、自分の心は死んでしまったのではないかと恐怖感を抱き、ますます内に籠ってしまいます。

ただし、これも敢えて言うなら勘違いの類である可能性が否めません。人見知りは性格なだけで、必ずしも心が死んでいる状態であるとは言い切れないからです。また、対人恐怖症は専門医によって治療が施される精神疾患なので、不治の病というわけではありません。

人見知りの5つの原因と克服方法!人見知りは治せる!

人間観察力がズバ抜けて鋭い人

人間観察力がズバ抜けて鋭い人は、心が病んで疲れ切ってしまいます。

観察力が鋭い人は、本当なら気づかなくてもいい些細なことに気が付き、それが原因で少しずつ心がすり減ってしまうのです。

自分の楽しい思い出話をしている時に、相手が退屈していることに気づいてしまう。

彼氏ができた時に友達に紹介したら、自分が蔑まれていることがわかってしまう。

にこやかに話していても悪感情を抱いている人の心の内面まで見透かしてしまうので、誰かとコミュニケーションするだけで次第に疲れ切ってしまうのです。

結果、どんどん孤独感が募り、心が悲鳴を上げるまでに追い込まれていきます。重症化した場合は、好意的に接してくれている人たちさえ、怖くなってしまい拒否してしまうことも。

この場合、心が疲れてしまっていることが要因であり、人情の機微に敏感すぎることに問題があります。傍から見れば一種の才能のように思われるかもしれませんが、本人にとって苦痛の種になってしまうのです。

独りでいることを好む人

独りでいることを好む人は、他人と一緒にいたいと思わなくなります。

「他人は誰かと一緒にいることで笑い、楽しんでいるのに、自分はそういうことをしたいとさえ思わないのはどうしてなのだろう。きっと、心が死んでいるに違いない」

このような考えに至ってしまう人は、実際のところ少なくはありません。しかしながら、客観的に判断すると、これは特別なことではなく、単に独りでいるほうが性に合っているというだけです。

つまり、心が死んでいるのではなく、独りでいる方が気楽と感じる性分であるというだけのこと。共感できないということは特異ではありますが、短所ではありません。

団体行動が苦手であるならば、ときには生き辛さを感じてしまう場面に遭遇することもあるでしょう。それでも、「そんなこともある」と割り切ることさえできれば生きやすさに繋がります。

感情を表すことが苦手

感情の表し方が苦手な人は、自分の心は死んでいると思い込んでいます。

感情の起伏が乏しく、いつも平常心でいる人は、第三者からしてみると心がいつも安定していると評価されやすいのですが、本人にとっては、この点をコンプレックスとしていることが往々にしてあります。

「自分は感情を上手く表すことができないために、他人に不快な思いをさせているに違いない」と勝手に思い込んでしまうのです。結果、益々コミュニケーションスキルが乏しくなってしまうという悪循環に陥ってしまいます。

しかしながら、第三者からにしてみれば、本人が気にするほどに感情の表し方が乏しい人だとは感じていません。この点を気にし過ぎる欠点が、自分の心は死んでいるという思い込みに繋がっています。

心が死んだ時の対処法

時の流れに身を任せる

時間は生きている限り平等に与えられる一つの権利です。時間は様々なものを変化させ、そして感情というものも動かすきっかけになりえます。

心が死んでいると感じるほど辛いなら、きっとあなたには耐えられないほどの辛い出来事や、悲しい何かがあったのでしょう。

そしてその出来事を乗り越えるため、一時的に心が正常な機能を放棄して防御態勢に入っているんです。だから無理に気持ちを動かすのではなく、心が正常な機能を取り戻すまでゆっくりと、ゆっくりと焦らず待ってあげてください。

その時間が1週間なのか、1カ月なのか、1年なのかは、あなたしかわかりません。ただ、あなただけは見放さず、突き放さず、あなた自身の回復を信じてあげてください。心が死んでいるとどこか遠くで感じているあなたに必要なのは、時間と安らぎです。

どうか最後まで諦めないで。

自分の心の状態を受け入れる

現在の心の状態をそのまま受け入れてみましょう。

自分の精神状態を疑ったり、悲観すると心がどんどん元気をなくしてしまいます。心の反応が鈍くても、他人を深く傷つけることはありません。そして、心が死んでいることと、社会生活が送れないということは必ずしもイコールではないのです。

ただ、人は見た目だけではなく、思考や言動が他人と違うことを深く恥じ、修正したいと願う気持ちをもっています。

現状は、あなたは自身が望む快活な姿ではないのかもしれません。

しかし、理想と実態が伴わないのは珍しいことではありません。つまり、そんな苦しい現状が起こっているのはあなただけではないのです。

心が死んでいるなと感じるほど、感情がうまく表に出せないあなたは、今とても疲れているんです。だからこそ、自分を追い詰めず、自分を非難せず、まずは『ゆっくりと自分を許し認めてあげること』から始めてください。

あなたがまず、あなたを許してあげないと、あなたの心はどこにも行けません。嫌いな自分、醜い自分、みっともない自分を受け入れることは難しいかもしれません。

だから、ほんの少しずつ、少しずつ、自分を許してあげられるようになってください。

自分だけの世界を作る

心が死んでいてもう自分ではどうにもできないと感じるなら、自分だけの世界に生きるもの一つの方法です。

あなたの心は、本当に死んでいるのかもしれません。でも、それでもあなたは生きています。人は、心が死んだとしても生きる力を温存する知恵を持っています。だからこそあなたは今、その場所にいるのです。

しかしその場所で誰かの視線を気にしていると、気が休まることはないでしょう。だからそんなときには、自分だけの世界に生きればいいのだと割り切ってください。

人の顔色ばかり窺っていると、心が生き返るチャンスを失ってしまいます。自分だけの世界は自分の部屋でも構いません。頭の中でもいいでしょう。誰にも邪魔されず、カッコ悪い自分でいられる空間を持つことは、今のあなたに必要な手当です。

大きな声を出し見てる

大きな声を出してみましょう。

大きな声を出すとき、人は自然と大きく息を吸い込み、そのため自然と深呼吸している状態に近くなります。また心が死んでいると自分で感じてしまうほど疲弊していると、自然と会話するボリュームも小さくなってしまうものです。

声を出す際には大音量である必要はなく、誰かに声を聞かれることのないカラオケボックスや自家用車の中で音読や鼻歌を歌うことも一案です。

思いっ切り泣き叫んで、発散したら意外とすっきりした。大声でカラオケを熱唱したらストレス発散になった。こんなことは誰もが生活の中で経験していることです。

悩みが深い今、大きな声を出すくらいで結末は変わらない気がしているかもしれませんが、気分がスッキリしたり大きく深呼吸する習慣をつけることは、あなたの心にちょっとした変化をもたらしてくれます。

ちょっぴり勇気を出して、「うわーーー!!もう嫌だーー!!」と全力で叫んでみませんか?

ペットを飼う

アニマルセラピーという言葉を聞いたことはないでしょうか?

心を閉じてしまった人、自閉症で元々外部との交流が難しい人に、スキンシップを取ることで、心の扉を開いてくれるセラピーの一つです。

ペットを一つの命と考え大切にしたり、慈しんだりする行為は、自分を蔑ろにしている時に、自分の在り方を考えさせてくれたり、可愛いペットのためという一つの生きる目的にもなってくれます。

寂しくてしょうがない、一人が怖いと感じたら、きちんと迎え入れるペット達のことも考えつつ、新しい家族を迎えることも検討してみましょう。

涙を流す

心の汗である涙を積極的に流しましょう。

人間の身体は、汗を掻くことで体内の熱を放ち、体温を下げることができます。そうすると、平熱に近づき、身体が楽になるという仕組みです。さて、心を元気にしたいと少しでも感じているのであれば、心が元の状態へ戻り易くしてあげることを考えてみてください。

そのためには、心の汗である涙を時には積極的に流してみましょう。

涙を流す方法は、泣けるドラマを見る。泣ける漫画を読む。泣ける小説を読む。何でも構いません。ただ、あなたの心がその涙で暗くなってしまうことだけは控えてください。

自分以外の何かに心が突き動かされて流せた涙は、あなたの心を少しだけ軽くしてくれるはずです。もし涙を流すことに成功したら、ぜひ方法をしっかり覚えていましょう。

時には思いっ切り泣く技術を持っていることは、あなたの密かな武器になってくれるはずです。辛い時、悲しい時、心が死んでしまってもう自分のことでは泣けない時のお守りを探してみてください。

ゆっくり映画鑑賞をする

映画の中の世界で、心を動かす準備運動をしてみましょう。

ヒューマンドラマ、ノンフィクション、サスペンス、恋愛もの、あなたの好きなジャンルの映画を見て、あなた以外の誰かになった気分で映画の世界を楽しんでみましょう。

最初は、自分がどのような映画を好むのかを知ることから始めるのも面白そうです。もしかするとアニメが好きなのかもしれないし、一切興味がないと思い込んでいた韓流にどっぷりハマってしまうかもしれません。

どのような映画を観ればいいのかわからないのであれば、最初は選り好みせずにどんどん観てみるのがおすすめです。いつかきっと、お気に入りと出会い、好みのジャンルが見つかるはずです

映画鑑賞をして心を刺激し続けることは、心の柔軟性を取り戻すことに繋がります。最初は笑えなくても、面白くなくても、大丈夫。ほんの少しだけ心が動くだけでいいんです。無理になにかを感じるために見るのではなく、ちょっとだけあなたが楽しくなる作品を選んでみてください。

ちょっぴり勇気を出して働いてみる

ちょっとだけゆっくり自分のペースで働くのもいいかもしれません。

自分のことが大嫌いなとき、人は自分のダメなところ探しを辞められなくなります。その時働いていないこと、お金がないことは、あなた自身を精神的にも金銭的にも二重の意味で追い詰めていきます。

だから、ほんのちょっとでいいんです。できる範囲で構いません。ちょっぴり働いて自分を納得させる材料を上げてください。

「こんなに辛くても頑張ってるじゃん」

「心がこんな状態でも、働こうとしているじゃん」

自分を責めそうになったら、こんな言葉で自分を守ってあげましょう。心は常に揺れ動き、そして答えを求めてしまいます。だからこそ、もし今あなたが動ける状態なら自分をよく見せられる方法を選んでみましょう。

逆に思い切って仕事を離れてみる

もし今あなたが逆に仕事のし過ぎで心の安定を保てないなら、仕事を手放すことも考えましょう。

そもそもあなたはなんのためにその仕事を心を殺してまでやっているのでしょうか?

生きるため、お金のため、家族のため。

自分以外の何かのためだったり、生きるためだったらある程度の苦痛は仕方がないと諦めているかもしれませんがそれは違います。あなたが仕事をする意味は、あなた以外の誰かのためだけでなくあなた自身も幸せになれなくては意味がないのです。

仕事を選べない、そんなことを言っていられない。その気持ちもわかります。ただ心を殺し続ける仕事をすると、結果的に仕事ができなくなる状態まで心が追い詰められてしまう人が多いのです。

それは本末転倒ですよね?

すぐに実行はできないかもしれません。ですが、ぜひ仕事をし続けること、このまま苦痛を受け続けることに慣れてはしまわないでください。いつか自分のために決断ができるように、どうか自分で逃げ道をふさがないで。

心が死んだと感じる君へ

きっとこの記事を読んでいるあなたは、心に大きな穴が開いていると感じたり、心が死んでしまったかのように、心の機微を感じ取れなくなっているのではないでしょうか?

もう自分の心は元に戻らないかもしれない、心を生き返らせたい。そんなあなたへこの記事は少しでも役に立ってでしょうか?

死んでしまった心を生き返らせることは簡単ではありません。ですが、どんなに完全に死んでしまったと感じても、本当の死が訪れるまで心は生き返るチャンスをもっています。

諦めないで、投げないで、目を瞑ってしまわないで。

どうかこの記事があなたの心に一滴の雫をもたらす記事になっていることを願って。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です